恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百八話 怪物達、世界を語るのことその二
「本当に」
「まずは国の各地に人をやり探しましょう」
「そして見つけたならです」
軍師二人はここで劉備に献策をした。
「そのうえで兵を向けてです」
「決着を着けましょう」
「そうね。それが一番ね」
劉備もだ。二人の言葉に頷く。
そのうえでだ。とりあえずの方針は決まったのだった。
しかし暫くは何の手掛かりも入らなかった。その中でだ。
文醜は顔良達と卓を囲みながら言うのだった。
「ったくよ、あの姉妹はとんでもない奴等だよな」
「そうね。狐の血を飲んでいたなんて」
顔良は司馬家のその祖先のことから話す。
「それはちょっと」
「予想していなかったぜ」
文醜は麻雀の牌を持ちながら言った。
「怪しい奴とは思っていたけれどな」
「麗羽様も嫌っておられたし」
高覧もいる。
「それに私達もね」
「所詮あたいは馬賊の出だからな」
文醜ははじまりはそれだった。
「そんな奴から見ればああした名門そのものの奴って嫌なんだよ」
「それは私もよ」
今度言ったのは張郃だった。この四人が卓を囲んでいるのだ。
その中でだ。張郃は言うのだった。
「麗羽様にしても曹操殿にしてもね」
「そうだろ?あいつみたいに文句なしって訳じゃないんだよ」
どうしてもだ。彼女達にはその出自がついて回る。その二人に加えてだ。
「孫策さんだって。言ったらあれだけれど揚州の地方豪族だしな」
「出自は司馬家とは比べものにならないわよね」
「そうだよ。まあ袁術さんは袁家の嫡流だけれどな」
それでもだ。司馬尉の様なことはないのだ。
それでなのだった。袁紹配下の彼女達は。
「ああした高慢ちきな奴って嫌いだったんだよ」
「それに加えて狐の力を持っていてね」
「謀反まで考えていたとなると」
「手加減する必要はないわね」
袁紹軍の五将のうちの四人がそれぞれ言い合う。
「ならよ、あいつ見つけたらそれこそな」
「ええ、やることは一つね」
「斬る。絶対にね」
「そうしましょう」
そんな話をして麻雀をして。そこでだった。
急にだ。文醜が言った。
「ほい、大三元」
「えっ、何時の間に!?」
「またなの!?」
「しかも今度はそれって」
他の三人は文醜のそれに驚きの声をあげた。
しかしだ。当の文醜は平然として言うのだった。
「あたいはこれでも食える位からだからな」
「博打には強いっていうの?」
「まさか」
「そうだよ、強いんだよ」
高覧と張郃にも誇らしげな笑顔で返す。
「元々な」
「けれど文ちゃんの強いのって」
それは何かとだ。顔良が話す。
「麻雀だけよね」
「んっ、そうか?あのトランプだって強いぜ」
「本当に?」
「そうだよ。アクセルの旦那達とやり合っても負け知らずだぜ」
「呼んだか?」
ここでそのアクセルが出て来て言う。
「俺はラジコンの方が好きだけれどな」
「あっ、アクセルの旦那」
文醜は笑顔でアクセルに応える。
「また今度あのトランプやろうな」
「ああ、今度な」
アクセルの返答は今一つはっきりしないものだった。それでだ。
ページ上へ戻る