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夢幻水滸伝

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第二百十話 マレー沖の海戦その三

「ええな」
「それでは」
 ダーガーはシェリルの言葉に頷いた、オセアニアはすぐに星の者達が集まりそうしてオセアニアとの戦の用意に入った。
 このことはリーは自身の神具である神船の上で聞いていた、見ればこの神船は当初の七福神の船から形を大きく変えていた。
 巨大なドレッドノート級を思わせる二十世紀型の戦艦それもキングジョージ五世級を三つ並べた様なシルエットになっている。リーはその艦橋において士官達からその報を聞いた。そうして冷静な声で述べた。
「わかった、ほなな」
「それではですね」 
 側にいたティンが応えた。
「あちらの戦の用意が整い」
「それでこちらに攻めて来れる様になるまでにな」
「二国との戦を終わらせますね」
「そうする」
 こうティンに答えた。
「今からな」
「それでは」
「この神船は私が思う形に変わる」
「そうした神具ですね」
「普段は七福神の船やけどな」
 それでもというのだ。
「私が思えば」
「その形になりますね」
「そや、それで今はな」
「その形にですね」
「してる、この船でな」
 それでというのだ。
「二国と戦うで」
「そうされますね」
「この神船に十絶陣がある」 
 この神具もあるというのだ。
「そして私自身の術」
「その三つの力で」
「私自ら戦う、まずはな」
「ベトナムですね」
「あの国をラオスとカンボジアから攻めて」
「海からもですね」
 ハリムもいた、その彼も言ってきた。
「攻めますね」
「ししてまずはホー=チ=ミンを掌握してな」
「そこからですね」
「そや、そこからな」
「ベトナムを北上しますね」
「そうして攻めてくで、ただな」
 ここでリーは考える顔で周りに述べた。
「これは国土も民も巻き込む戦や」
「確かに」
 その通りだとだ、リーは答えた。
「そうして戦っていきますと」
「どうしてもな」
「民も国土も巻き込む危険がありますね」
「戦略として必要でもな」
「我々が避けたいことですが」
「そうなってまう、そしてな」
 リーはさらに話した。
「これはあちらも避けたい」
「あちら?ベトナムとフィリピンですね」
 カイはすぐに察して述べた。
「あの二国ですね」
「今から戦うな」
「左様ですね」
「その二国の星の四人もな」
 テレサやズー達もというのだ。
「そう考えてる、そやったらな」
「民も国土も荒らさない」
「四人はそうしたい、それでな」
 リーはさらに話した。
「おそらくこっちにな」
「決戦を挑んできますか」
「そうしてくる」
 間違いなくという言葉だった。 
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