夢幻水滸伝
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第二百九話 魔法学校の主からその十二
「東南アジアとオセアニア、この世界では広く南洋と呼ばれる」
「この地域の覇権を決めたいんやな」
「そう思ってるみたいや」
「そうか、ほなな」
「自分もやな」
「戦は出来るだけ避けたいが」
それでもとだ、リーも応えた。
「あっちがその気やと」
「やるな」
「そうする、それやったら」
戦うならとだ、リーは言った。
「ここはな」
「どうする?」
「まずはベトナムとフィリピンや」
この二国だというのだ。
「この二国はオセアニアと同盟を結んでる」
「それで僕等を南北から挟み撃ちにしようとしてるで」
こう言ったのはスーンだった。
「そうしようとしてるで」
「そやな」
「それやったら」
「挟み撃ちにされるならその一方を即座に叩く」
「そして返す刀でもう一方に向かう」
「そうするのが戦略の常道や」
リーはスーンに確かな声で話した。
「そやからな」
「ここは」
「そや、まずはな」
「あの二国やな」
「即座に軍を率いて向かうで」
この二国を倒しにというのだ。
「オセアニアへの備えはインドネシア方面を固めてな」
「そして一気にですね」
こう言ったのはチュットだった。
「あの二国を降す」
「速攻戦になるわ」
まさにというのだ。
「この戦は」
「迅速に終わらせないと」
「オセアニアが来る、こっちの世界のオセアニアでもオーストラリアが軸やが」
この国がというのだ。
「この世界のあの国は人口が二億もある」
「それが大きいですね」
ブッパースウォングも応えた。
「人口が多い即ちです」
「大軍を擁することが出来る」
「そや」
それでというのだ。
「そのことがあるからな」
「そやからですね」
「この世界のオセアニアは大軍を擁してる」
「その大軍と戦う」
「そのことを念頭に置いてな」
「まずはですね」
「あの二国を降す」
迅速にそうするというのだ。
「ええな」
「それでは」
「今から軍を動員して」
「二国を攻めますか」
「そうするで、百万をインドネシアとオセアニアの境に置いて」
備えとしてというのだ。
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