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ヘタリア大帝国

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TURN48 騎士提督参入その八

「太平洋軍に入ればな」
「ではインド軍にでしょうか」
「それでもいい。太平洋軍に入るのならな」
 東郷はかなり柔軟に考えていた。
「ではネルソン提督と話をしてみるか」
「それでは」
 東郷と日本で話が決まろうとしていた。しかしだった。
 その二人のところに柴神が来た。そのうえで二人にこう言ってきた。
「私に考えがある」
「といいますと」
「どういったものですか?」
「うむ。彼に帝と会ってもらおう」
 そうしてみてはどうかというのだ。
「そのうえでだ」
「日本のこと、太平洋のことを知ってもらい」
「そして考えてもらうのですか」
「ただ話すだけではネルソン提督は絶対に頷かない」
 柴神もそう読んでいた。ネルソンのことは聞いていたのだ。
「だからだ。そうしよう」
「そうですね。確かに」
 日本が柴神の言葉に頷いて述べた。
「ネルソン提督はそう簡単には」
「太平洋軍には入らないな」
「普通にお話されてもこれまで通り捕虜になられたままっか本国への帰還を望まれるでしょう」
 セーラ、そして祖国への絶対の忠誠故にだ。そうするというのだ。
「ですから」
「ここはまずはだ」
「帝にお会いしてもらうのですね」
「そうするとしよう」
「わかりました。それでは」
 日本も頷く。そしてだった。
 東郷も納得した顔で柴神に述べた。
「俺もそれでいいと思います」
「司令もそう思うか」
「エイリス軍人の忠誠心は我が軍に勝るとも劣りません」
 まさに騎士だった。エイリス軍は騎士そのものだった。
「そう簡単に言っても」
「こちらに加わってくれることはあまり期待できない」
「だからこそですね」
「帝と会ってもらおう」
「そしてさらにですね」
「今の太平洋も見てもらう」
 経済圏を築いたばかりのその世界をだというのだ。
「そうしてもらおう」
「ではその様に」 
 東郷も柴神の言葉に応えた。そうしてだった。
 彼等は早速ネルソンがいる部屋に入った。捕虜であるが提督、かなりの地位にある者なのでそこは貴賓用の部屋だった。
 そこに入ってだ。柴神がまず言った。
「いいだろうか」
「貴方は確か」
「私のことは知ってくれているか」
「日本に犬の頭を持つ神がいるとは聞いています」
「そうだ。そしてそれがだ」
「貴方なのですね」
「柴神という」
 柴神はネルソンに対して名乗った。
「以後宜しくな」
「こちらこそ。それでなのですが」 
 ネルソンは柴神と共にいる東郷と日本も見て言った。
「こちらの方々は」
「言うこともないと思うが」
「日本海軍長官東郷毅元帥、そして」
「日本です」 
 日本は姿勢を正してネルソンに答えた。
「宜しくお願いします」
「こちらこそ。それでは」
「はい、それでこちらに来られた理由は」
「貴方に来て頂きたいところがあります」
 日本からネルソンに言った。
「宜しいでしょうか」
「私に一体何処に」
「帝の御前に」
 そこに来て欲しいとだ。日本ははっきいりとネルソンに述べた。
 
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