八条学園騒動記
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第六百二十五話 信長とお茶その三
「今では皇室の方に」
「入りますか」
「国宝にもなっていまうし」
日本政府がそれに指定しているというのだ。
「ですから」
「部活ではですね」
「とてもです」
「高価な茶器はないですか」
「もう高い茶器ですと」
それこそというのだ。
「普通のお家が何軒も買える」
「そこまでなんですね」
「そしてより高いと」
そうした茶器はというと。
「国宝です」
「価格がつけられない」
「そうなっています」
「じゃああれですね」
菅は無表情で言った。
「もうないですが」
「そうした茶器ですか」
「平蜘蛛なんかは」
松永弾正秘蔵の茶器だ、信長に謀反を起こしその茶器を差し出せば助けると言われたがこれに火薬を入れて爆死して果てた。
「国宝級ですか」
「現存していれば」
部員も答えた。
「その時は」
「そうですか」
「そうなっていたと思います」
「そこまでの価値があるからですか」
「はい」
まさにというのだ。
「伝説の茶器ですから」
「当時から有名で」
「若し今もありますと」
それこそというのだ。
「国宝ですか」
「日本の」
「そうなりますか」
「はい」
まさにというのだ。
「それで皇室には」
日本の国家元首の家はというと。
「献上されたそうした」
「茶器がですか」
「多くあるとか。茶器以外にも」
「色々とですね」
「皇室に是非とです」
そう言われてというのだ。
「献上されていますね」
「連合中から」
日本だけでなくだ。
「エチオピア皇室もですが」
「日本の皇室はさらにですね」
「四千年の伝統ですから」
それだけにというのだ。
「各国政府の君主の方々の中でも」
「特にですね」
「献上されるものが多く」
それでというのだ。
「国宝級の芸術品等が」
「かなりありますね」
「その為何でも」
部員はさらに言った。
「世界一の資産家だとか」
「資産価値の付け様がないものを多くお持ちですね」
彰子はこう言った。
「つまりは」
「はい、ですから」
「それだけのものを人類一お持ちであられるので」
「世界一の資産家になります」
「連合どころか」
「普通のお金持ちではないです」
連合は資本主義である、その為資産家と呼ばれる者もそれなりに存在しているのだ。八条学園を経営している八条家も然りだ。
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