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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百二十四話 総帥さんその十一

「言わないよ」
「そうよね」
「それまで何を言っていても」
 そえでもだ。
「行き着く先がそれならね」
「それまでもたかが知れてるっていうのね」
「そう思うよ」
 僕としてはだ。
「もうここまで酷いとね」
「それこそよね」
「悪い意味でそうだよ」
 その戦後最大の思想家になる。
「戦後の日本の知性がどれだけ酷いか」
「それで哲学はなの」
「総帥さんも縁が薄いのかな」
「読んでも意味がないから」
「うん、親父もシェークスピアは読むのは好きらしいけれど」
「哲学はなのね」
「読まないね」
 今話した通りにだ。
「どうも」
「読んでも意味がないから」
「親父漫画もよく読むよ」
 そして小説もだ。
「けれどね」
「哲学書は読まないのね」
「一族全体がね」
「そうなのね」
「それで読まなくてもね」
 その哲学書をだ。
「普通にやっていけるしね」
「そう思うと哲学って何かしら」
「何だろうね、政治や経済や国際関係の本を読んで」
 あと法律もだ。
「それで小説や漫画を読むとね」
「哲学書読むよりもなのね」
「実際手塚治虫とか藤子不二雄の漫画って凄いよ」
 この人達の作品になるとだ。
「もうね」
「かなりのものなのね」
「うん、思想面からでも凄いよ」
「漫画といっても侮れないわね」
「絶対にね、というかもう手塚治虫なんて」
 このことも僕は思うことだ、あくまで個人的な意見である。
「吉本隆明なんかだよ」
「もうなんかなのね」
「足元にも及ばない位凄いと思うよ」
「下手な思想家よりも凄いのね」
「ずっとね、だってね」
 それこそだ。
「吉本隆明はずっと言っている通りだよ」
「カルト教団の教祖を絶賛する様な人で」
「子供以下だから」
 正直言って馬鹿にしか思えない、その文章を読むどころか読む為に本を手に取るまでの動きやそれにかける時間さえ無駄だ。
「何の価値もないよ」
「それに対して手塚治虫は」
「まあ人間としてはどうかってお話もあるけれど」
 人間としてはやはり色々とあった、締め切りから逃げ出したり共産党を絶賛した後自民党を褒めたりもしたらしい。
「けれど漫画で描いてることはね」
「凄くて」
「かなり勉強になるから」
 このことは藤子不二雄も同じだ、Fの人もAの人も。
「読んで損はないよ」
「そうした人なの」
「うん」
 事実そうだと思う。
「その作品はね」
「それで総帥さんもね」
「漫画を読んでおられるのね」
「今の人の漫画も読まれてるよ」
「若い人が読む様なのも?」
「うん、一族の人でもそうだよ」
 親父なんか週刊少年漫画雑誌を欠かさず読んでいた、イタリアに行ってもそうしているとのことだ。 
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