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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百二十三話 お餅つきその十四

「そうなります」
「それがないからね」
「だからですね」
「そんなこと言ってよ」
「どうしようもない人になるんですね」
「そう、努力してこそ」
「そんな人にもならないで」 
 そうしてだ。
「立派にもなれますね」
「止君だってね」
「自分を見つめてですね」
「なおしていっているから」
 だからだというのだ。
「いいお父さんなのよ」
「そうなれてますね」
「だから義和君もね」
「自分を見つめていって」
「そして努力していってね」
「そうしていきます」
「一生ね」
 この人生のある限りというのだ。
「そうしていってね」
「お爺さんになってもですね」
「そう、人間幾つになってもね」
「努力しないといけないですね」
「総帥さんだってそうでしょ」
「はい、あの人も」
 八条グループの総帥さんで一族の主でもある方だ、このお屋敷の主でもある。
「そうですね」
「かなりのご高齢だけれど」
「今もですね」
「努力されているわ」
「これからだっていうのは口癖ですね」
「そうよ」
 かなりのご高齢でもだ。
「あの方を見てるとわかるでしょ」
「そうですね、人間は一生ですね」
「努力よ、いいわね」
「はい」
 僕はその言葉に頷いた、そして今はコーヒーを一杯飲んでだった。
 それからまたお餅をつかせてもらった、お餅つきはまだ続いた。


第三百二十三話   完


               2021・3・8 
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