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おぢばにおかえり

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第六十五話 心配していてその十六

「これからも」
「ちっちはそれが出来るから。私と違って」
「ですから先輩は」
「そうなる様に努力していくわね」
 ここでも前向きなお言葉が出ました。
「これからも」
「そういうことですね」
「ええ、今日の練り合いでそうしようって決めたわ」
 先輩は私に微笑んで答えてくれました。
「心定めが出来たわ」
「じゃあ後は勇んで、ですね」
「おみちを進んでいくわ」
「わかりました」
「それじゃあ私もね」
 先輩は私にあらためてお話してくれました。
「これでね」
「帰られますか」
「ええ、お話も終わったから」
 だからだというのです。
「これでね」
「そうですか。またいらして下さい」
「そうしていいのね」
「是非」
「そう。それじゃあね」
 先輩は私に笑顔で挨拶をして帰られました、その後ろ姿はといいますと。
「肩は少し落ちていたけれど」
「それでもなのね」
「ええ、明るい感じもしたわ」
 お母さんにお昼ご飯の時に言いました。
「そうだったわ」
「そうだったのね」
「何とかね」
 先輩もです。
「前向きになってくれている感じだから」
「よかったと思ってるのね」
「それはね」
 私にしてもです。 
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