| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六十五話 心配していてその十五

「そこがちょっと、でしょうか」
「それを言ったらちっちもよ」
 先輩は私の今の言葉にくすりと笑って返してくれました。
「どうもね」
「先輩寮でよく言ってましたね」
「もうちっちの真面目さときたら」
 それこそとです、私に笑って言ってきました。
「見ていて驚いたから」
「それだけ凄かったんですね」
「ええ、ひのきしんは絶対に手を抜かなかったしおみちのことは全部守っていたから」
「私教会の娘なんで」
「それは私も同じよ。教会にいても変な人は変よ」
 そうした人もいるというのです。
「そうでしょ」
「それはそうですけれど」
「後輩の娘にはかなり優しかったみたいだし」
「それは先輩を見習ってです」
 冗談抜きにお手本にしました。
「だからです」
「そうなの」
「はい、ですから」
 本当にそれで、でした。
「手本にしていまして」
「後輩の娘にもなのね」
「親切丁寧に接する様にしました」
 そして公平にです。
「そう心掛けていまして今も」
「いいことね」
「妹達にもそうする様にしています」
「そしてあの子にもよね」
「阿波野君にもですか」
「そうする様に心掛けてね」
「はい、そうする様にします」 
 以前からそうしているつもりですが他の人に対するよりもりっぷくすることが多いことは自分でもわかっていて先輩に答えました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧