夢幻水滸伝
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第二百六話 複雑な諸島その八
「ええな、帆で動く船やないで」
「はい、自力で動く船を造りましょう」
「それも何隻も」
「そしてその力をです」
「他の勢力に見せましょう」
「若し戦になっても」
「その力で勝つ」
自らの力で動く鉄の船でというのだ。
「ええな」
「わかりました」
「ほなその船達を造りましょう」
「我々にはその技術がありますし」
「そうしましょう」
「是非な」
こう言ってだった。
テレサは自分達の拠点であるマニラの掌握が完成すると同時に今度は本格的な水軍の建造にかかった。そしてだった。
何隻もの産業革命後の船を建造させた、それを海賊やモンスターとの戦に自らも出陣して投入してだった。
多くの敵を倒し降してだった。
賊やモンスターで恭順する者達は迎え入れた、そうして自軍を強くしていき。
戦う姿をフィリピンの他の勢力に見せた、するとテレサの読み通りにだった。
フィリピンの多くの勢力はテレサの強さに加えその軍事力を見て戦わずして恭順した。テレサはその彼等も迎え入れ。
フィリピンのかなりの部分を掌握した、それでマニラで言った。
「統一は順調やな、しかしな」
「しかし?」
「しかしといいますと」
「いや、この国は諸島国家やからな」
それでというのだ。
「島の一つ一つをどうつなげるか」
「このことがですね」
「本当に大事ですね」
「それで大事なのは何か」
「船ですね」
「空船もあるけどな、浮島もあるし」
フィリピン上空にはというのだ。
「それでもやっぱりや」
「大事なのは船ですね」
「船の行き来ですね」
「それが大事ですね」
「何といっても」
「そやから海賊やモンスターを征伐して」
そしてというのだ。
「それでな」
「治安をよくしますね」
「その様にしますね」
「そや、そしてな」
テレサはさらに話した。
「船の行き来を楽にするで、人の行き来が多いとモンスターも減るしな」
「ですね、人が多いと負けますから」
「そうなりますから」
「だからですね」
「モンスターを減らした後は行き来を増やす」
「そうしてその地域のモンスターを退けますね」
「そうするで、水軍を整備してよかったわ」
テレサは腕を組んで述べた。
「ほんまにな」
「左様ですね」
「ではこれからもですね」
「その様にしていきますね」
「そや、島と島の行き来を楽にして」
そしてというのだ。
「海路を整える、そして陸もな」
「こちらもですね」
「道を整える」
「そうしていきますね」
「そうすうるで」
こう言ってだった。
テレサは実際に海の賊やモンスター達の退治を進め海路を整えた、そして陸路もそうしていってだった。
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