夢幻水滸伝
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第二百六話 複雑な諸島その一
第二百六話 複雑な諸島
テレサ=レイエスはこの世界に来てまずは今の自分とこの世界のことを声から告げられた、そうしてだった。
今の自分がいる場所を確認してからだった、まずは。
自分が今いるマニラの市庁に向かってそこにいる番兵に言った。
「私のステータスを確認してくれ」
「?何だお前」
「天使族の女か」
「職業はアサシンか」
「そして」
トロールとゴブリンの晩兵達はテレサの種族と職業からレベルやステータスそして特殊技能も確認した、そして。
仰天してだ、叫ぶ様にして言った。
「何だこりゃ」
「レベル二百六十!?」
「それに能力値が半端じゃないぞ」
「人のデータかこれ」
「神霊の域だぞ」
「特殊技能も何だ」
「無茶苦茶じゃないか」
そのあまりもの能力の高さと技能の凄さに驚いた。
そしてだ、テレサにこう言った。
「あんた何者だ」
「本当に神様か?」
「それとも何か別の存在か」
「何なんだあんた」
「星の者や」
テレサは驚いている番兵達とは正反対にクールな口調と声で答えた。
「そういうことや」
「フィリピンの星の人か」
「あんた、いえ貴女がそうですか」
「嘘と思っても」
「この能力見たらそうは思えないしな」
番兵達は顔を見合わせて話した。
「それじゃあな」
「この人確実に星の人だな」
「そうだな」
「間違いないぞ」
「それなら」
二人でテレサに顔を向けた、そして今度は彼女に言ってきた。
「それで何故この支庁に」
「こちらに来られたんですか」
「それは決まってる」
テレサは自分に対して言う番兵達に答えた。
「まずは市長さんに会ってな、この世界をどうしたら救えるか」
「その知恵を借りる」
「そうされるのですか」
「だからですか」
「こちらに来られたんですか」
「そや、それで今から市庁さんにお会いしたいが」
こう番兵達に言った。
「何処におるんや」
「市長なら今日は休日ですから」
「自宅にいます」
「こちらには今はいません」
「左様です」
「ああ、今日日曜やったな」
テレサも言われて頷いた。
「日曜に働くのは日本人位や」
「えっ、あの国そうなんですか」
「やたらと仕事と趣味に生きる人が多いと聞いてますが」
「日本人って日曜も働くんですか」
「そうなんですか」
「そう言う人もおる、流石に家庭より仕事って人は減ったが」
昔は多かったという。
「それでもな」
「日曜でも働くんですか」
「そうしますか、あっちでは」
「いや、そこまでしますか」
「ある意味凄いですね」
「日本人は退屈嫌いやからな」
テレサから見ればそうなのだ、彼女から見た日本人は常に何かしていないと我慢出来ない人が多い人達なのだ。
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