夢幻水滸伝
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第二百五話 タイの参加その十
「そうしてるけどな」
「あの方は巫女としては」
「物凄いわ」
「その力は」
「そうですね」
「神星でしかも三極星や」
神星の中でもとりわけ強い力を持つ三人のうちの一人だというのだ。
「それだけにな」
「かなりの力をお持ちで」
「神託を窺ってもな」
巫女としてそれを行ってもというのだ。
「かなりのことがわかる」
「そうですか」
「しかしその紫ちゃんでもな」
「あの娘でわからんとなると」
スーンは自国のビールを飲みながら言った。
「もうな」
「そうそうやな」
「わからんわ」
「今はわかる時期やないってことか」
リーは今度は水餃子を食べながら思った、そしてその思った言葉をそのまま出した。
「つまりは」
「時期が来ればわかるか」
「何事にも機があるな」
「ああ、人との出会いでもな」
「そしてものを知ることについてもな」
「そやからか」
スーンは魚を青唐辛子とコリアンダーで味付けして煮ている自国の料理を食べた、川魚でその味はかなり美味い。
そうしつつだ、リーに言った。
「今はか」
「わからんのちゃうか」
「そうか、ほな今は」
「焦らんでな」
「ことを進めてくか」
「それがええな、それで今はな」
「東南アジアの統一と」
スーンは魚をさらに食べつつ話した、魚は鯉に似ている。
「オセアニアとどうしてくか」
「それをな」
「進めてくな」
「そうするわ」
「それで軍隊も整えるな」
「そうするわ、あとな」
リーもその魚料理を食べた、そしてこれは美味いと思いつつこうも言った。
「こっちの世界は欧州は随分と遅れてるな」
「そのことか」
「まだ中世でやっと火薬が入った」
「そんなとこやな」
「鉄砲とか大砲も旧式でな」
「技術的にはまだまだやな」
「それにですね」
アルフィアンも言ってきた。
「あの地域は他の地域よりも遥かに勢力が入り乱れています」
「もう何万もの勢力がや」
「欧州中にひしめいていますね」
「そやから欧州の星の連中は苦労してる」
「その統一に」
「あそこも星のモンが多い、しかもな」
リーはまたインドネシアの酒を飲みつつ述べた。
「全員天の星や」
「それでもですね」
「全然な」
「統一は進んでいなくて」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「内政も貿易もな」
「進んでへんですね」
「あそこはな。まああそこはあそこや」
欧州は欧州だというのだ。
「頑張ってもらう」
「我々の言うことやないですね」
「そんな余裕もないしな」
「そうですね、とてもです」
アルフィアンも余裕についてはこう答えた。
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