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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百四話 あかり、闇を感じるのことその四

「その時の負の感情がこの山の結界に集っていくのだな」
「そういうことだな。ただ逆に言えばな」
 社は刹那にこんなことも話す。
「この山の結界を壊されたら今まで溜め込んでいた人間の負の感情が全部消えちまうからな」
「そうなっては最初からやりなおしね」
「ああ。だから絶対にな」
 どうするべきかと。社の目に燃えるものが宿る。
「ここは絶対に仕留めないとな」
「楽しみだけでなく義務もあるか」
「そこはわかってくれよ」
「わかっている」
「私もね」
 刹那だけでなくミヅキも言ってだ。そうしてだった。
 彼等は夏侯淵達が来るのを待っていた。そしてだった。
 夏侯淵は定軍山の前に着いた。その彼等を見てだ。
 クリスがだ。物見に立っている木の上からだ。シェルミーに話した。
「来たよ」
「そう。いよいよなのね」
「はじまるよ。ゲームが」
「さて。どう相手してあげようかしら」
 二人は夏侯淵達を見ながら楽しげに話す。
「もう僕待ち遠しくて仕方ないけれど」
「私もよ。だからね」
「思いきり遊ぶからね」
「クリスもそうするのね」
 そんな話をしてだった。彼等は。
 夏侯淵達が山に入るのを見ていた。やがてだった。
 その夏侯淵がだ。全軍に命じたのだった。
「ではだ」
「はい、いよいよですね」
「まずは軍で山を囲む」
 そのだ。定軍山をだというのだ。
「そのうえでだ」
「山に入るんですね」
「山での戦となるとだ」
 典韋にだ。冷静に話していく。
「集結させては動けないからな」
「それぞれの小さな隊に分かれてですね」
「それで山に入る進んでいく」
「わかりました。それじゃあ」
「私は私の隊を率いる」
 夏侯淵も自ら入るというのだ。
「では流琉達もだ」
「それぞれですね」
「小さな隊を率いて山に入る」
 そしてそれはだった。
「当然ラルフ殿達もそうしてくれ」
「ああ、わかってるぜ」
「それじゃあな」
 ラルフとクラークが微笑んで答える。
「今から行くか」
「そうしてな」
「そういうことで頼む」
 夏侯淵の話は続く。
「ただしお互いに見える距離で動いていく」
「さもなければだな」
「敵に個々に撃破されますね」
「その通りだ」
 秦兄弟にも話していく。
「まして相手は白装束の一団になるだろう。それではだ」
「彼等は神出鬼没ですね」
 レオナはこれまでの戦いからわかっていた。白装束の者達のことを。
「だからこそ余計に」
「山での戦いは元々散らばるものです」
 それは典韋もわかっていた。夏侯淵に教えられたのだ。
「ですが特に今は」
「その中で連絡を取り合わないと」
「危険だと思います」
 典韋も察していた。この山での戦いのことあ。
 それでだ。今こう言うのだった。
「油断すると各個に叩かれます」
「敵は各個撃破すべし」
「兵法の基本ですね」
 秦兄弟も把握している口調である。
「もっとも俺達はそう簡単にやられはしないが」
「それでも用心は必要ですね」
「そういうことだ。それではだ」
 ここまで話してだ。彼等はだ。
 
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