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夢幻水滸伝

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第二百四話 穀倉地帯からその九

「そうですね」
「はい、彼女達です」
「あのいい加減な」
「彼女達は確かにいい加減で怠け者です、ですが」
「星の人であることは事実ですね」
「そして曲がったことはしません」
 そうだというのだ。
「あれで」
「幾らいい加減で怠け者でもですね」
「星の人だけあって実力はあります」 
 このことは事実だというのだ。
「紛れもなく」
「それで十一人ですね」
「十一対二です」
 星の者の数はというのだ。
「これだけの違いはです」
「大きいですね」
「兵も分散していて星の人も少ない」
「インドネシアが負ける可能性は大きいですね」
「非常に」
 まさにとだ、スーンは言い切った。
「ですから」
「それで、ですか」
「国家連合が勝った場合を主に考えますが」
「インドネシアの次は我々ですね」
「そうかと」
「ではその時は」
「我々はどうするかを考えましょう」
「和か戦か」
「どちらか。ですが戦は」
 スーンは自分の考えを述べた。
「やはりです」
「したくないですね」
「戦はしないに限ります」
「全くですね、わしも無益な戦は嫌いです」
 コープチッティもこの考えにおいてはスーンと同じだった、戦というものに否定的な顔になりそのうえで話した。
「やはり」
「喧嘩もせんそうで」
「はい、喧嘩をしても」
 起きた世界でのことも話した。
「一体何があるか」
「そうですね」
「喧嘩をしたいならです」
 コープチッティはスーンに真面目な顔で話した、フランケンの顔は一見怖いがその表情も目の光も穏やかだ。
「ムエタイでもした方がええかと」
「全くですね」
 スーンも同意だった。
「それやったら」
「はい、そして戦も」
 これもというのだ。
「出来ればです」
「避けるべきですね」
「民も国土も傷付きますさかい」
「そうです、いいことはありません」
「戦をしても」
「戦をしろと人に言う人はどうか」
 そうした者のことも話した。
「酷い場合カルトです」
「はい、やたら好戦的な宗教もあります」
「そしてそうした宗教は」
「本当にカルトであることが多いですね」
「自分が安全な場所にいて」 
 そうしてというのだ。
「そのうえで他者に戦をしろと言う」
「卑怯ですね」
「その卑怯な輩がです」
 まさにというのだ。
「カルトなのです」
「そうした人達が煽る戦をすれば」
「いいことなぞ何もありません」
 それこそと、とだ。スーンは言い切った。
「そのことも踏まえて」
「戦はですね」
「出来る限りせんことをです」
 それをというのだ。 
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