夢幻水滸伝
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第二百二話 リーの切り札その十四
「一体」
「タイや」
リーははっきりとした声で答えた。
「そうするわ」
「あの国か」
「そや、タイを攻めてな」
そうしてというのだ。
「あの国を手に入れる」
「タイか、アジアの米櫃と言われてるな」
「メナム川が巨大な穀倉地帯を形成してる」
「それであの国をやな」
「こちらに加えたい」
「それでやな」
「そや、しかもタイを加えたら」
リーはさらに話した。
「カンボジアとラオス、ミャンマーとインドネシアが地続きになる」
「そのことも大きいな」
「やっぱり飛び地はな」
「守りにくいしな」
「移動もな」
これもというのだ。
「しにくい」
「それでやな」
「まずタイや」
この国だというのだ。
「あの国を手に入れるで」
「今度はやな」
「それからベトナムとフィリピンや」
この二国だというのだ。
「そうしていくで」
「そうするか」
「順番にな」
こう言うのだった、そして。
リーはここでさらに言った。
「それとインドネシアやミャンマーの資源を使って」
「そうしてですか」
「工業をこれまで以上に盛んにする」
リーはアユに答えた。
「そうする」
「そうしますか」
「マレーシアの錫も使うしな」
「工業をこれまで以上にですか」
「盛んにする、そうしてな」
「国力を高めますか」
「これまで以上にな、あと学校もな」
これもというのだ。
「公の学校をを増やしてな」
「教育も普及させますか」
「義務教育を確立する」
リーは今度はハリムに答えた。
「それは将来大きな力になるからな」
「人材を育てるので」
「そうしてくで」
そうした政策も進めさせつつだった。
リーは今度はタイを加える為に動きだした、インドネシアを加えた彼はまたすぐに動きだしていた。東南アジア統一への動きは進んでいた。
第二百二話 完
2021・3・15
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