夢幻水滸伝
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第二百一話 島々を一つにその五
「そうしてな」
「私等の力を見せて」
「戦っても負ける、それもこてんぱんにな」
「そうなることを見せて」
「そのうえで使者を送る、それにや」
ロシティーはさらに話した。
「賊やモンスターも退治出来てその分兵も強くなるし何よりもな」
「民の不安を取り除ける」
「一石三鳥やからな」
そこまでいいものだからだというのだ。
「それでや」
「このやり方でいってますか」
「そや、我ながらええこと思いついたわ」
「直接戦うよりもですね」
「こっちの方がな」
まさにというのだ。
「遥かにええやろ」
「事実戦をするなら損害は大きいですが」
「どうしてもな」
「けれどこうしたら」
「確かに賊やモンスターの退治にも手間と犠牲が出る」
そうなることはどうしても避けられないというのだ。
「やっぱりな、けどな」
「それでもですね」
「そや、この方が遥かに犠牲が出ん」
「それで、ですね」
「その意味でもええ」
一石三鳥に加えてというのだ。
「若しかしたら四鳥か」
「確かに。今や我々の勢力はインドネシアの七割に達してです」
「人口もな」
「はい、二億も見えてきました」
「かなりのものになった、まだ従ってない勢力もあるけれどな」
「それでもですね」
「それだけの勢力になった」
このことは事実だというのだ。
「本格的な戦はせんでな」
「勢力同士の」
「それはええ、しかしな」
それでもというのだ。
「これからもそうか」
「ニューギニアの西が、ですね」
「あそこがな」
どうにもという顔になってだ、ロシティーはアユに言葉を返した。
「どうもな」
「はい、既に統一された勢力になり」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「わい等にもな」
「従わず」
「対しようとしてるな」
「どうされますか」
「もう答えは出てるやろ」
ロシティーは今度は難しい顔になって言った。
「それやったらな」
「はい、そのニューギニア島の西以外の諸島を掌握していき」
「そしてな」
アユに話していった。
「ニューギニア島の西にな」
「向かいますね」
「そうする、あの地域以外を掌握していって」
そしてというのだ。
「ニューギニア島の西と戦うで」
「わかりました」
「そや、しかしな」
「出来ればですね」
「向こうも従って欲しいな」
そのニューギニアの西もというのだ。
「やっぱりな」
「左様ですね、では」
「降伏の使者を送るか」
まずはとだ、こう言ってだった。
ロシティーはニューギニア島の西以外のインドネシアの諸島の勢力に使者を送り降しかつ自分から降る者達は受け入れていき。
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