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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百十四話 八条荘の忘年会その二

「よければ」
「そちらもですね」
「お飲みになって下さい」
「いいですね、シャンパンですか」
「はい、私も好きですので」
 畑中さんもというのだ。
「楽しみです」
「畑中さんもシャンパンお好きですか」
「実は。ワインも好きで」
「シャンパンもですか」
「好きでして」
 それでというのだ。
「楽しみです」
「そうですか。シャンパンもいいですよね」
「お風呂に入れる人もいますし」
「あっ、ナポレオンですね」
 あの教科書にも出て来る英雄だ、知らない人はいないだろう。
「あの人はお風呂にシャンパンを入れて」
「入ることが好きだったとか」
「そうらしいですね」
「お酒をお風呂に入れる人もいまして」
「ナポレオンもそうだったんですね」
「今もスーパー銭湯でありますね」
「言うなら柚湯や菖蒲湯ですね」
 そしてだ、僕はさらに言った。
「ワイン風呂もありますね」
「スーパー銭湯ではありますね」
「はい、そこは色々で」
 スーパー銭湯のその日によってだ、柚やワインだけでなくラムネやそういったお風呂もあるから面白い。
「そしてシャンパンはです」
「ナポレオンが好きで」
「それで入ることもです」
「いいんですね」
「そうです、そして勿論そのまま飲んでも」
「いいですね」
「よく冷えたシャンパンを」 
 まさにそれをというのだ。
「オードブル等を口にして」
「そのうえで、ですね」
「飲むことがです」
「いいですね」
「ですから義和様も」
「シャンパンもですね」
「お楽しみ下さい、ワイン等もありますので」 
 シャンパンだけでなくというのだ。
「どのお酒もです」
「楽しんで」
「忘年会と堪能して下さい」
「そうさせてもらいます」
 畑中さんに笑顔で答えた、そしてだった。
 僕はまずはお風呂に入って身体を奇麗にしてそのうえで温めてほぐしもした、そしてその後でだった。
 部屋着を着てホールに行った、するとだった。
 もう用意が進められていた、けれど小野さんにこう言われた。
「あと少し」
「あっ、まだ六時半ですね」
「ですから」 
 それでというのだ。
「出来たらお知らせしますので」
「七時にですね」
「七時には出来ます」
 その時は確実にというのだ。
「ですから」
「それまではですね」
「お部屋で休まれて下さい」
「そうさせてもらいます」
「書斎を本を読まれても」
 小野さんは僕に笑顔で話してくれた。
「いいですし」
「そうですよね」
「はい、ですから」
「今はですね」
「時間を潰されて下さい」
「そうしていますね」
 こう答えて僕は書斎に入ってそこで本を読んだ、読んだのは宮沢賢治の銀河鉄道の夜だ。それを読んでいると。 
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