夢幻水滸伝
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第百九十六話 まずは農業その十二
「軍事費は確かにかなり確保するが」
「それでもですね」
「それだけではないですね」
「内政にもお金を使う」
「そうしていきますね」
「やっぱりな、それと」
ブッパースウォングはさらに話した。
「ビエンチャンに向かうで」
「あの街ですか」
「あの街に向かいますか」
「勢力をそこに向けますか」
「そうしていく、そしてビエンチャンを掌握して」
そうしてというのだ。
「ラオス全土や」
「この国を統一する」
「そしてそのうえで、ですね」
「このラオスを確かに治めますね」
「その様にされますね」
「そうしていくで」
こう言ってだった。
ブッパースウォングは勢力を拡大させつつ軍を増強していった、冒険者だけでなく元賊だった者もモンスターも組み入れていってだった。
ラオス北部を掌握するこの国最大の勢力にまでなった、するとビエンチャンの有力者達は自分達から降ってきた。こうして彼はこの街に入ったが。
すぐに南への進出を命じたがここでこう言った。
「幸いまだタイの方は統一が進んでへんからな」
「だからですか」
「それで、ですか」
「我が国とあの国の境はメコン川やが」
この川の名前を出すのだった。
「あの国の統一が進んでへんならあの川を使ってもタイから文句は出ん」
「タイの星の方々からですね」
「今お二方はコラート台地に進出されていますが」
「まだメコン川まで達しておられないので」
「だからですか」
「今は文句を言われんから」
タイの星の者達からというのだ。
「メコン川を使って南下するで」
「北から南に」
「そうされますか」
「このビエンチャンから」
「そうされますか」
「この街はメコン川流域にある」
今話しているこの川にというのだ。
「そやからこの街を手に入れたかった」
「南部への進出を見据えて」
「それで、ですか」
「ルアンプラバンからビエンチャンに」
「その様に向かわれましたか」
「そやった、川伝いにな」
そのメコン川であることは言うまでもない。
「そしてビエンチャンまで達したならな」
「南に向かう」
「そうしたお考えでしたか」
「最初から」
「まさにな」
最初からとだ、ブッパースウォングは周りに答えた。
「そやった、このラオスは山は多いが」
「しかもその山は密林です」
「平地はあまりないです」
「そうした国です」
「その中でメコン川が流れていて」
そうしてというのだ。
「農業もやって行き来もしてるな」
「はい、その通りです」
「それが我が国です」
「ラオスという国です」
「そやからメコン川をどう使うかを考えて」
そしてというのだ。
「ビエンチャンを目指したんや」
「北部の統一を進めながら」
「そうされていましたか」
「ではですね」
「これよりですね」
「川を使って南に進んでいくで」
それが次の進出の仕方だというのだ。
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