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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百十一話 クリスマスだからこそその七

「僅かでした、勝てないと思っていても」
「もう戦わないと」
「なりませんでした」
「若しですね」
 僕は畑中さんに問うた。
「あそこで戦わないと」
「半島は完全にロシアのものとなり」
「そこからですね」
「さらにです」
「日本に来ていましたね」
「間違いなくそうなっていました」
 そうだったというのだ。
「ですから」
「戦わざるを得ず」
「勝海舟さんもです」
「支持していましたか」
「あの時反対していた人は本当に僅かでした」
「もう皆わかっていたんですね」
「若し戦わないなら」
 その時はだ。
「敗れてもですが」
「日本は滅んでいましたね」
「そうなっていましたので」
「皆支持したんですね」
「侵略戦争ではなく」
 よくマルクス系の人が言うけれどだ。
「庁瀬半島を掌握し次は日本をというロシアとの戦争でした」
「基本日清戦争もですね」
「そうでした、ですが勝さんは」
「そちらの戦争には反対していましたか」
「そこが違いますが」 
 それでもというのだ。
「やはり私としましては」
「偉大な先達ですか」
「日本にとっても、そして」
「剣道でもですね」
「左様です」 
 こう僕に話してくれた。
「朝廷軍の江戸城への攻撃を止めてくれましたし」
「あのことは功績ですね」
「能力も高く」 
 学問もあってだ。
「素晴らしい人だったことは事実かと」
「そうですよね」
「そのことは事実です、そしてあの人の剣道をです」
 水風呂の中で話してくれた。
「今もです」
「畑中さんもですね」
「直新陰流を」
「そうしています」
「そうですか」
「そのことを日々嬉しく思っています」
 僕にこう話してくれた。
「まことに」
「そうですか」
「ただ、冬は」
「寒いからですね」
「急にするとかえって身体に差し支えがでるので」
「だからですか」
「常にそうですが」
 それでもというのだ。
「まず事前に身体を温めそしてほぐす為に」
「準備体操もですね」
「しています」
 鍛錬の前にというのだ。
「しっかりと」
「それはいいことですね」
「まずはそれで、です」
 準備体操でというのだ。
「身体を温めてです」
「ほぐしてですね」
「鍛錬をしています」
「そうされていますか」
「後の整理体操もしていますが」
「準備体操は、ですね」
「もう絶対にです」 
 何があってもというのだ。
「しています」
「それで身体を温めてほぐして」
「はじめています、高見山関もです」
 ハワイ出身で大人気だった人だ、アメリカでの名前はジェシーといって元はアメリカンフットボーラーだった。 
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