夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百九十四話 精霊使いの働きその四
「まずはこのマレーシアをです」
「統一ですか」
「はい、そうされれば」
こう提案するのだった。
「まずはこのマレーシアだけでもです」
「統一してですか」
「確かに治められて」
そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「この国をですか」
「平和にされては」
「そうですね」
アミンは少し考えてから団長に対して答えた。
「それではまずは」
「この国をですね」
「統一します、考えてみれば世界を救うにしましても」
これがすべきこととわかっていてもというのだ。
「それでもです」
「具体的にはですね」
スルタンが言ってきた。
「どうすべきかまでは」
「わかりません、ですがあくまで徐々にで」
「一歩ずつですね」
「ことを進めるべきものなので」
それ故にというのだ。
「ここはです」
「まずはですね」
「マレーシアを平和にします」
統一、これを果たし確かな政を行ってというのだ。アミンはスルタンに対して考える顔になってそのうえで答えた。
「まずは」
「はい、それでは」
「その様にします」
「宜しくお願いします、ではです」
「貴方はですね」
「お金と治める官吏でしたら」
そういったものはとだ、スルタンは答えた。
「お使い下さい」
「そうして宜しいですか」
「我々も平和になれば」
国がそうなればというのだ。
「有り難いですから」
「平和ならですか」
「平和が最高です」
何といってもというのだ。
「戦がなく穏やかで」
「それで、ですね」
「はい、是非まずは」
「このマレーシアをですね」
「統一されて下さい」
こう言うのだった。
「まずは」
「それでは」
「兵は俺達でいいですか?」
団長が言ってきた。
「とりあえずは」
「とりあえずですか」
「はい、旗揚げになりますよね」
「そうなりますね、これから統一にかかりますから」
「ならその兵にです」
それにというのだ。
「とりあえずです」
「最初の軍勢にですか」
「俺達を使ってくれませんか」
「そうしていいですか」
「ええ、正直傭兵ってのは浮き沈みがある稼業で」
団長はアミンに少し苦笑いで答えた。
「安定した稼ぎはないですから」
「そうですね、戦やモンスター退治やこうした自警団があれば」
「稼ぎはあります、ですが」
「何もないとですか」
「というか依頼が来ないと」
その時はというのだ。
「実際今は統一されてなくていざかいも多くて」
「戦や自警団のお仕事はですね」
「あります、モンスター退治は尚更です」
「ありますか」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
ページ上へ戻る