八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百十話 帰ってからはその三
「もうそこまで寂れているんだ」
「それも人が減ったから」
「皆自家用車になったからね」
「人はまだ多いわよね」
「日本の人口はね」
確かに高齢化が進んでかつ人口は減りはじめているけれどだ、それでも一気に減るなんて戦争でもないとないことだ。
「それでもね」
「電車やバスを使う人が減って」
「それでだよ、お店はね」
それはというと。
「国道の方にね」
「あるのね」
「そっちに集まる様になっているよ」
車の往来が多い場所にだ。
「今はね」
「時代の変化ね」
「宿場町が駅前になって」
江戸時代から明治維新になってだ。
「それでね」
「今度は国道ね」
「そうなっているよ」
「時代の変化ね」
「そうだね、そのうちその車もね」
自動車もだ。
「これもガソリンからね」
「あっ、電気自動車ね」
「それになっていくって言われているし」
「変わっていくのね」
「世の中変わらないものはないから」
万物は流転するという言葉通りにだ。
「だからね」
「それでよね」
「本当にね」
このことはだ。
「変わっていって」
「車もなのね」
「変わっていくよ」
「ガソリンから電気に」
「そうなるからね」
それでだ。
「世の中本当に変わるよ」
「そうなることは避けられないわね」
「昔の人は駅前の商店街はずっとあるって思っていたけれど」
そしてバスの本数もだ。
「そうなったからね」
「だから自動車もなのね」
「そうなっていくよ」
「じゃあ私達も車は」
香織さんは僕に顔を向けて言ってきた。
「ガソリンのものから」
「うん、電気自動車にね」
「変わっていくから」
「そちらに乗ることもね」
将来はだ。
「あるだろうね」
「そうなのね」
「そうなると思うよ」
「本当に何でも変わるのね」
「そうだね、バスの形もね」
これもだ。
「今はワンマンバスも少ないしね」
「ああ、階段が高いから」
「それだと足の悪い人乗りにくいから」
どうしてもだ、お年寄りには普通のワンマンバスは辛い。階段のその段差があるせいでだ。少しの段差でも足の悪い人には辛い。
「だからね」
「そこも変わったのね」
「世の中色々な人がいるからね」
「そうよね」
「中には足が悪い人もね」
どうしてもだ。
「いるよ、また誰が足が悪くなるかなんて」
「わからないわよね」
「昨日まで何ともなくても」
普通に歩けていてもだ。
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