夢幻水滸伝
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第百九十二話 使者達と会ってその十六
「私もそう思うわ」
「日本のオールバックの新聞記者が主人公の漫画ではよく否定されてますが」
ハウオファはここでその主人公と他の登場人物達が犯罪者の目線が入っている姿を連想した、モザイクよりもこの作品の登場人物には相応しいと思ってのことだ。
「しかしです」
「あるとな」
「ほんまに助かります」
「あの漫画は文明とか嫌いやからな」
「そうなのですね」
「登場人物見るんや」
その彼等をというのだ。
「全員不自然な位野蛮で短気で無教養やろ」
「何故か全員」
「お店で口に合わんって喚くとかな」
この作品ではよくあることだ。
「人としてどないや」
「最低ですね」
「私もそう思うわ」
「普通の人はそう思いますよね」
「その最低な行為が普通や」
この漫画ではだ、何でも原作者の日常の行動だという。
「化学調味料使ってるとかな」
「ああだこうだ言って」
「それで喚くとかな」
「今やとネットで動画に撮られて即刻拡散ですわ」
「私もそうする」
躊躇なく、そうした返事だった。
「某新聞記者の呆れた取材とかな」
「そうしたタイトルで、ですね」
「拡散させたるわ」
「それで究極の何とかって企画は潰れて」
「記者一味は全員社会的に抹殺や」
「新聞社への責任にもなりますね」
「あの主人公の親父も同じ性格やしな」
その主人公とだ。
「こいつも喚くししかも食器投げるしな」
「あいつも最低やと思いました」
「主張も一々出鱈目やしな」
「はい、見事に」
「そやからあんな漫画の言うことはな」
「一切無視してええですね」
「むしろ信じたらアホになる」
シェリルは言い切った。
「冷凍食品やインスタント食品があったらな」
「それならですね」
「食べたらええ、大事なのはバランスや」
「そうしたものばかり食べへん」
「それでええんや」
「そういうことですね」
「そや、ほなそうした食事もな」
その冷凍食品やインスタント食品もというのだ。
「食べながらな」
「そうしてですね」
「この世界でもやっていこな」
「それでは」
ハウオファも他の面々もシェリルの言葉に頷いた、そうして彼女と共にこの世界でも生きていくことにした。この世界を救う為に。
第百九十二話 完
2021・1・1
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