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夢幻水滸伝

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第百九十二話 使者達と会ってその十一

「しかしです」
「それでもやな」
「はい、多いことは事実で」
 そのモンスター達もというのだ。
「あちらの星の方々も苦労しておられるとか」
「それで統一も進んでへんか」
「各国とも」
「そやねんな」
「けどあそこは神星の人五人おって」
 マーガレットはダーガーに言った。
「それで他の星の人皆天の星の人やろ」
「それはそうですけど」
 星の者達の中でもとりわけ能力の高い神星の者達とやはりかなり能力の高い天の星の者達でもというのだ。
「ですがその方々でもです」
「苦労する位のやね」
「はい、過酷な環境なので」
「統一が遅れてるか」
「どの方もまずはそれぞれの国の統一を目指されています」
「イギリスとかフランスの」
「はい、ですがそれすらです」
 それぞれの国の統一すらというのだ。
「我々の様にです」
「すんなりいってへんで」
「この世界に元からいる人達の勢力をです」
「降したり組み入れたりしながら」
「そうして少しずつです」
「勢力を拡大していってるんやね」
「そうした状況です、おそらく欧州の統一は遥か先です」
 この地域はそうだというのだ。
「その前に我々は巨大な勢力になってるでしょう」
「私の考えではや」
 ここでシェリルが言ってきた。
「東南アジアとは話し合いでも戦でもな」
「一つになりますね」
「そして太平洋全体でな」
「統一ですか」
「そうしたい」
「そうですか」
「そうしたら巨大な勢力になるわ」 
 太平洋を統一すればというのだ。
「そやからな」
「それで、ですね」
「そや、まずは東南アジアとどうなるかで」
 そしてというのだ。
「それでや」
「その後で、ですね」
「太平洋や」
「そうお考えですか」
「今はな、それでアフリカと地下世界と北極上空や」
 この三つの地域もというのだ。
「あと人がおらんけどな」
「南極もですね」
「手に入れたい」
 そうしたいというのだ。
「これからはな」
「そうですか」
「そや、そうしたい」
「ではその様に」
「ことを進めていこうな」
「わかりました」
 ダーガーはシェリルに確かな声で頷いて応えた。
「その様にしていきましょう」
「是非な、しかし欧州はこっちの世界ではそんなんか」
 シェリルはあらためてこの地域について思って言った。
「群雄割拠で混沌としてるか」
「その様です」
「マロリーも苦労してるか、まあな」
「まあなといいますと」
「私には今のところ関係ないな」
 あっさりとした口調でこうも言うのだった。
「別に」
「そう言われますか」
「少なくとも欧州はこの世界では他の地域に影響あまりないな」
「そうですね、文明も未発達で他の地域に進出どころではないので」
 群雄割拠だからだとだ、ダーガーは答えた。 
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