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夢幻水滸伝

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第百九十二話 使者達と会ってその五

 マーガレットと羊肉を食べた後でモレイ達と貝殻で話をして彼等ともキャンベラで話をすることを決めた、そのうえで。
 彼等とも国家連合を形成することを取り決めた、こうしてオセアニアはシェリルが治めるオーストラリアを軸とした国家連合が出来たが。
 ここでだ、シェリルは共にいる面々に言った。
「問題は東南アジアやな」
「あちらですね」 
 ダーガーが応えた。
「やはり」
「そや、あっちにも神星のモンがおるわ」
「リーさんですね」
「私と同じな」
 まさにという言葉だった。
「おるからな、それにな」
「他の星の方もですね」
「こちらの倍以上おって国力もな」
「東南アジアの方が多いですね」
「そや、それがな」
 このことがというのだ。
「問題や」
「戦うには手強いですね」
「文明のレベルもな」
 これもというのだ。
「同じ位やしな」
「大体二十世紀初頭程度ですね」
「お互いな」
「中国が一次大戦前で日本が一次大戦の頃で」
「アフリカは一八二〇年代、中南米は一八四〇年代位か」
「地下世界は産業革命直後ですね」
「アメリカは二次大戦中位やな」
 最後にこの国の話をした。
「おおよそにしても」
「他の地域は産業革命前ですね」
「特に欧州は中世位やな」
「鉄砲もない様な」
 そうしたというのだ。
「レベルですね」
「かなり低いな、この世界の欧州は」
「左様ですね」
「文明レベルが同じで」
 マーガレットも言ってきた。
「そして相手の国力が高く」
「しかも星のモンも多いとなるとな」
「東南アジア優勢であることは否定出来ないですね」
「こっちは軍は出せて百万おらんな」
「はい、ですがあちらは」
 東南アジアの方はというと。
「数百万をです」
「出せてな」
「そして星の人もです」
「結構な数や」
「しかも神星の方もおられるので」
「戦をしても辛い、どうしたもんか」
「それですね、ですが棟梁はこの世界を征服されるおつもりですか」
 モレイがシェリルに問うた。
「違いますね」
「この世界を救うことが目的や」
「やはりそうですね」
「そのことはな」
 どうしてもというのだ。
「あるわ」
「左様ですね」
「そやからな」
 そうした考えだからだとだ、シェリルはモレイに話した。
「戦わんで済んだら、もっと言えばうちはオセアニアの棟梁やが」
「世界の棟梁にはですね」
「なりたい気持ちもまああるけど」
 その感情があることは事実だとだ、シェリルは述べた。
「自分自身に問うてみるとな」
「ありますか」
「そやけどそれで他の誰かを巻き込んでな」
 大規模な戦なりを行ってというのだ。 
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