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八条学園騒動記

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第六百五話 果てしない推理その八

「そうするとか?」
「マウリア映画だからね」
「あるよね」
「ええ、連合のどの国の映画とも違うから」
「それも全くね」
「だからね」 
 こう下の従弟に話した。
「その可能性もね」
「あるよね」
「ええ、どうなるのかしら」
 展開がかなり不安になった、そして映画の場面は展開した。何とホームズはワトソンと共に市場に出てだった。
 街の人達に事件のことを聞いて回っていた、シッドはその場面を見て首を傾げさせてそうして言った。
「何?これ」
「うん、事情聴取だね」
「これが閃いたのかな」
「そうかもね」 
 トムはシッドに話した。
「これは」
「事情聴取をすることを閃く?」
「普通だけれど」
「というか今までしようと思わなかった?」
「そうなのかな」
「ちょっとそれってね」
「探偵としては」
 どうかと思うのだった、そして。
 トムはここでも考える顔になってシッドに話した。
「どうかってなるね」
「というかカーリー女神は事情聴取しろってお告げ出したの?」
「わざわざお告げ出すこと?」
「違うよね」
「そうだよね」
 二人で話した、しかし。
 ホームズは実際に事情聴取を行っていた、そうして情報を集めたが。
 街のならず者達が出て来た、ここでエミリーは言った。
「犯人の手先?」
「何か違うね」
 トムは字幕を見つつ答えた。
「言うには」
「そうよね」
「何かね」
 その言っていることはというのだ。
「金出せって言ってるよ」
「ただのゴロツキ?」
「そうみたいだね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「別に犯人と関係はね」
「ないのね」
「そうみたいだよ」
「何か人が一杯いる中で金出せって言ってるけれど」 
 エミリーはこのことも指摘した。
「ここって無法地帯?」
「普通に恐喝が出来る様な」
「そんなところ?」
「物凄く治安悪いね」
「世紀末救世主の世界?」
 シッドはこの漫画の話をした。
「この市場って」
「いや、周りの人達普通に商売してもの買ってるよ」
 見ればそうなっている。
「しかも誰も見向きしないし」
「何かそれもね」
「凄いね」
「そうよね」
「恐喝に誰も見向きしないとか」
「どんな市場かな」
「マウリアじゃこれが普通?」 
 公衆の面前で恐喝が行われていてしかもそれに誰も見向きもしない様な状況がというのだ。当然連合ではそれは無法地帯とみなされる。
「まさか」
「マウリアってそんなに治安悪いと聞いてないけれど」
「僕もだよ」
 トムも答えた。
「普通こんな連中いたらね」
「すぐに警察来るわよね」
「通報されてね」
 そうしてというのだ。 
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