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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第九十九話 リムルル、狐を見るのことその四

「どれだけ食べれば気が済むのだ」
「いつも腹一杯なのだ」
「さもないと動けないというのだな」
「その通りなのだ」
「うん、そうよね」
 ここで許緒も言う。彼女と馬超も共にいるのだ。
「やっぱり食べないと駄目だよね」
「そうだよ。腹一杯食わないと動けないだろ」
 馬超も許緒のその言葉に頷く。
「愛紗だってそうじゃないのか?」
「それはその通りだが」
 食べることについてはだ。関羽も否定しなかった。
「それでも御主達はまた極端だ」
「皆が少食なのよ」
「だよな」
「ほら、ジェイフンさんなんか僕並に食べるじゃない」
「チャンもな」
 ここであちらの世界の人間の話も出た。
「ああしたので普通だと思うけれど」
「皆少食なんだよ」
「食べないと大きくなれないのだ」
 今度はこんなことを言う張飛だった。
「だから鈴々もたっぷりと食べるのだ」
「僕もだよ」
 許緒もそのことをにこりと笑って話す。
「大きくなる為にたっぷりと食べてるんだよ」
「大きくか」
「あたしだって昔は小さかったんだ」
 馬超は自分のことを例えに出した。
「それが食ってな。ここまで大きくなったんだよ」
「そういえば翠さんってね」
「そうなのだ」
 ここで自分達で話す許緒と張飛だった。
「背もあるし胸だってね」
「お尻の形もいいのだ」
「おい、尻もかよ」
「全体的にね。スタイル凄くいいよね」
「見たら余計に食べないといけないと思うのだ」
 これが二人の結論だった。
「そしてやがては愛紗さんみたいな」
「凄いおっぱいになるのだ」
「胸?これは」
 関羽はここで自分の胸を見た。見るだけで、だった。 
 身体が動きだ。それに合わせてだった。
 その胸も揺れる。しかも派手にだ。
 その胸を見てだ。張飛と許緒はさらに話した。
「やっぱりね。胸ってあれよね」
「そうなのだ。大きいと気付かないのだ」
 二人の目はじとっとしたものになり関羽のその胸を横目で見るようになっていた。
「自分では気付かないよね」
「大きいことの凄さがなのだ」
「翠さんや星さん位ならまだいいかなって思えるけれど」
「愛紗や桃香お姉ちゃん位になるとそれこそなのだ」
「そう思うとさ。黄忠さんとか厳顔さんって」
「黄蓋もなのだ。まさに持つ者なのだ」
 話は何時しかこうしたものになってきていた。
「僕なんか幾ら食べてもこんなのなのに」
「何を食べたらあそこまでなるのだ」
「何の話をしているのだ?」
 関羽は目をしばたかせてその二人に応えた。
「今は一体」
「別に」
「何もないのだ」
 その問いにはこう返す二人だった。
「まあとにかくよ」
「食べていて悪いことは何もないのだ」
「それはそうだがな」
 結局それで折れる関羽だった。そのうえで巡回を続ける。街は賑わいしかも平和だった。都も活気と治安を取り戻してきていた。
 
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