八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百五話 果てしない推理その五
「どうでもいい感じだね」
「それで神様のお話を歌でしてるね」
「そうしてるね」
「服変わったし」
シッドはこのことも見逃さなかった。
「それも一瞬で」
「うん、変わったよね」
「これまで白い服がね」
「急に黄土色と黒のチェックになったけれど」
「ホームズの色になったよ」
「これまでずっとそのカラー無視されてたけれど」
それがというのだ。
「急になったね」
「今更って感じで」
「何ていうか」
「本当に凄い演出だね」
「また服が変わったわよ」
エミリーは歌と踊りを観つつ再び二人に話した。
「ホームズ模様からね」
「うん、青になったね」
「カーリー女神のお肌の色ね」
その青だというのだ。
「これは」
「それでホームズがカーリーを讃えてるね」
「さっきのホームズカラー何だったのかしら」
「謎だね」
「そうよね」
「今度は黄色になったけれど」
シッドはまた一瞬で変わった服のことを指摘した。これはワトソンだけでなく正体不明の一緒に踊っている人達もだ。
「これはドゥルガー女神かな」
「そのお肌の色だろうね」
「それで女神様を表しているんだね」
「実際に歌ってるしね」
字幕を見るとそうだった。
「これはね」
「そうなるね」
「それはわかったけれど」
シッドはそれでもと話した。
「だから知恵比べの正統推理じゃね」
「ないね」
「破壊とか殺戮とかと」
「戦いはね」
「正統推理じゃないのに」
「マウリア神話って本当に怪獣映画みたいだから」
他の神話以上にというのだ。
「神様も普通に巨大化するし」
「敵も物凄い外見で」
「そんなのだから」
「それで怪獣映画みたいだけれど」
「知恵はね」
これはとだ、トムは話した。
「あってもね」
「推理じゃなくて」
「頓智だからね」
こちらの知恵だというのだ。
「今のマウリアだってね」
「そういえばそんな感じよね」
エミリーはトムの今の言葉に頷いて応えた。
「マウリアの人達の知恵って」
「そうだよね」
「頓智よ」
そちらの知恵だというのだ。
「知恵は知恵でも」
「そっちだよね」
「あと哲学ね」
「そちらもあるね」
「知力は高いけれど」
「その知力の種類が違うね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
ページ上へ戻る