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八条学園騒動記

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第六百五話 果てしない推理その四

「それがね」
「一緒になったんだ」
「そうなんだ」
「成程ね」
「つまり二人は同じ女神様の話をしてるんだ」
 ホームズとワトソンはというのだ。
「これがね」
「そうなんだね」
「僕も別の神様の話をしている様に見えるけれど」
「違うんだ」
「そう、そしてね」
 それでというのだ。
「僕が思うんだけれど」
「どうしたの?」
「いや、ドゥルガーも戦いの女神だから」 
 このことから言うのだった。
「推理とはね」
「無縁なんだ」
「その筈だよ」
「戦いと推理だとね」
「破壊と殺戮もだけれど」
 カーリーの司るものもというのだ。
「戦いもね」
「普通はそうだよね」
「そりゃバトルシーンがある推理ものもあるけれど」
 ハードボイルドものはそうした作品もある、ハニー=ウエストやマイク=ハマーは特にであろうか。
「けれどホームズはね」
「ボクシングはしても」
「メインじゃないよ」
 そこは違うというのだ。
「拳銃も使うけれど」
「あくまで武器は頭脳だよね」
「そうだよ」 
 このことは変わらないというのだ。
「だから何でカーリーを信仰しているのか」
「謎だね」
「うん、まあ頭悪くないけれど」
 カーリーもというのだ。
「その話ないから」
「あとドゥルガーもだよね」
「頭は悪くないよ、けれどね」
「戦いの女神様で」
「推理ものとはね」
 このことはというのだ。
「合わないよ」
「やっぱりそうなるよね」
「だから今何でその話をしているのか」
「謎だね」
「かなりね」
「いや、またね」
 ここでエミリーが二人に言ってきた。
「流れが止まったわよ」
「あっ、これは」
「まただね」
 二人も画面を観てわかった、見れば。
 話が止まってだ、部屋の中にまた何処からか大勢の男女が四方八方から無言ですすすと出て来た。そうしてだった。
 ホームズとワトソンはその人達と踊り出した、そして笑顔で。
「また歌いだしたわね」
「そうだね」
 トムはエミリーにその歌と踊りを観つつ応えた。
「神様のお話でね」
「歌って踊ってね」
「議論はじめたね」
「何かもうね」
「何かあったらね」
 ここでというのだ。
「歌って踊って」
「やっていくわね」
「何ていうか」 
 これはというのだ。
「マウリア映画だね」
「そう言うしかないわね」
「さっきまで真剣な顔で言い合っていたのに」
 シッドは首を傾げさせて言った。
「何で笑顔で一緒に歌って踊ってるのかな」
「何処から出て来たかわからない人達とね」
「もうこの人達が何者かね」
 極めて大事なことだがというのだ。 
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