八条学園騒動記
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第六百五話 果てしない推理その一
果てしない推理
容疑者達の自己紹介、歌と踊りによるそれが終わった。すると何事もなかったかの様に、であった。
ストーリーが再開した、ホームズは普通にやり取りをしているが。
シッドは画面を観てまた言った。
「もう何事もなかったかの様に普通に戻るのはいいとして」
「それでもだね」
「あの、容疑者の人達の言うアリバイがね」
それがというのだ。
「どれもね」
「怪しいよね」
「これ全員犯人?」
トムに問うた。
「ひょっとして」
「いや、そうしたお話じゃないよ」
「そうなんだ」
「結構改編されているけれど」
原題のまだらの紐からというのだ。
「けれどね」
「それでもなんだ」
「そう、犯人は一人だよ」
「だからだね」
「落ち着いて」
そうしてというのだ。
「観ていこうね」
「このままだね」
「うん、このままね」
「私もまだらの紐は知ってるけれど」
エミリーも言ってきた。
「全員犯人かっていうと」
「違うんだ」
「ええ、というかね」
エイミーはシッドに視聴しつつ首を傾げさせつつ言った。
「映像は記憶に残るけれど」
「インパクト凄いよね」
「ストーリーはね」
それはというと。
「全然頭に入らないわね」
「そうだよね、映像のインパクトが強過ぎて」
シッドもだった。
「何かね」
「ストーリーがね」
「全然頭に入らないね」
「しかも男の人皆同じ顔に見えるし」
「お肌が黒くて彫が深くてね」
コーカロイドの顔である、この時代でもマウリア人は実は白人である。骨格でもそれがはっきりとわかる。
「しかもターバン巻いてて」
「口髭生やしてるから」
「服装も同じ感じだし」
「見分けつかないわね」
「そうだよね」
「しかもね」
エイミーはさらに話した。
「建物や登場人物のインパクトが凄いから」
「極め付けにね」
「どうもね」
これがというのだ。
「ストーリーはね」
「頭に入らないよね」
「全然ね」
「僕もなんだよね」
トムもこのことは同じだった。
「何か警官さん達とお話してるけれど」
「それでもよね」
「何かね」
これがというのだ。
「全然ね」
「ストーリー頭に入らないわね」
「字幕ってことを省いても」
ヒンズー語がわからずともというのだ。
「それでもね」
「わからないわね」
「うん、また踊りはじめたし」
警察署の中でだ、見れば何処からか男女の警官達がすすす、と出て来てだった。
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