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八条学園騒動記

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第六百三話 途中のカレーその五

「それでもね」
「超能力は使わないでしょ」
「何かの能力は使っても」 
 そのホームズ達がだ。
「推理じゃないから」
「バトル系の作品だとよね」
「コメディーとかね」
「そうした作品では使っても」 
 それでもとだ、メアリーはまた言った。
「けれどね」
「使わないよね、そうは」
「本当にね」
「少なくとも推理だと」
「けれどマウリアじゃそうらしいから」
 だからだというのだ。
「これから具体的にどんな作品かをね」
「観るのね」
「そうしようね、三人で」
「それじゃあね」
「ううん、ここまで想像出来ない映画って」
 どうかとだ、シッドは腕を組んで言った。
「他にないよね」
「マウリア映画だけだね」 
 トムも言い切った。
「本当に」
「そうだよね」
「あの国は色々個性的だけれど」
「映画もで」
「普通にスーパーマンがヒロインとお空飛びながら歌って踊るから」
「あれは凄いね」
 シッドもこの場面マウリアのスーパーマンについては知っていた。
「それでキスしたりするから」
「うん、あんな発想他にはないね」
「連合って三百以上の国があって」
「色々な文化があるけれど」
 その中にだ。
「けれどね」
「それでもだね」
「あれはね」
 トムはさらに言った。
「ないね」
「マウリア以外にはね」
「そう思うから」 
 だからだというのだ。
「もうあの国については」
「本当にね」
「独特過ぎて」 
 それでというのだ。
「そんな発想もあるね」
「そういうことだね」
「ううん、想像しようとしても」
 メアリーは腕を組んで言った。
「どうもね」
「想像出来ないよね」
「超能力バトルが入ったら」 
 それならというのだ。
「もうね」
「推理じゃなくて」
「異能バトル?」
「普通はそう考えるよね」
「ええ、どんな推理かしら」
「大抵推理は」
 どうかとだ、トムは言った。
「事件のトリックを暴いて」
「そこで犯人が観念してね」
「がくりと肩を落として」
「それで終わりよね」
「けれどね」
「マウリアだとなのね」
「バトルがあるらしいよ」
「それがどうしてもね」
「想像出来ないよね」
「どうもね」 
 こうトムに言うのだった。 
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