八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百六話 イルミネーションの前でその六
「相手のいる様な人とはね」
「遊ばなかったの」
「無名の芸者さんと遊んで」
「相手のいない人となのね」
「当時の芸者さんって誰かのお妾さんだったりしたから」
「それでなのね」
「そうした人と揉めない様にね」
その様に配慮してだ。
「無名の人とばかり遊んでいたらしいよ」
「そうした配慮のある人だったのね」
「確かに女好きだったけれど」
「配慮のある人だったの」
「まあそれでも今だと女の人からよく思われないね」
「そうね、私もね」
香織さんも女性として言ってきた。
「実際にね」
「あまり、だよね」
「そのことについてはいい印象は受けないわ」
伊藤博文の女好きについてはだ。
「やっぱりね」
「そうだよね」
「政治家としては凄くても」
「今だとね」
「どうしてもこのことが問題で」
それでというのだ。
「失脚してるでしょうね」
「実際今は女性問題ですぐにそうなるからね」
「ええ、だからね」
「そこが問題だね、けれど当時はそれでもよかったから」
「やっていけたのね」
「もう立場のある人は皆お妾さんいたし」
昭和までそうだった、平成になるちそれが変わった。
「だからね」
「伊藤博文さんにしても」
「当時も噂になっていたけれど」
あまりにもそれが過ぎてだ。
「それでもね」
「失脚はしなかったのね」
「その理由にはならなかったから」
「やっていけたのね」
「そうなんだ、それで親父はね」
「伊藤博文さんみたいに」
「遊ぶ相手は見極めているから」
そのうえで遊んでいるからだ。
「問題ないんだ」
「トラブルになっていないのね」
「キャバクラとか行ってだしね」
「そこにいる人と遊んでも」
「特に問題ないし」
「奥さん、義和のお母さんもなのね」
「それはいいっていうしね」
お袋が言うにはそうした人だとわかって結婚したとのことだ。それでも家庭を忘れないからいいというのだ。
「だからね」
「今夜もなのね」
「遊んでるかもね」
他の女の人とだ。
「そうかも知れないよ」
「トカイを飲みながら」
「そうかもね、奥州の何処かでね」
「確かお家ヴェネツィアよね」
「今はね」
あの水の都にお袋と一緒に住んでいる。
「そこに住んでるよ」
「素敵な場所ね」
「親父もそう言ってるよ、ただね」
「ただ?」
「親父お風呂とおトイレにはこだわりがあって」
それでだ。
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