夢幻水滸伝
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第百八十八話 西岸に着いてその十二
「そういうことか」
「そうかと。若し救えないなら」
「最初から呼ばれてへんか」
「私達の力はこの世界に元からいる人達のそれを圧倒しています」
「あらゆる面でな」
「レベルが違います」
そもそもというのだ。
「この世界では四十でかなりのもで五十はです」
「極めて稀や」
「ですが我々は優に二百を超えていて」
「あらゆる能力もな」
「圧倒してます、何故そこまでの力を与えられてるか」
そのことを考えると、というのだ。
「そう考えますと」
「私達はこの世界を必ず救う」
「その運命かと」
「そやから召喚されて」
「圧倒的な力があるうかと」
「そういうことか、そう考えると」
シェリルは微笑んで言った。
「自信が湧くわ」
「必ずですね」
「この世界を救えるってな」
「左様ですね、では」
「これから一緒にやってこか」
「まずはオーストラリアを統一しました」
「その内政を進めつつな」
「そうしてですね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「次はな」
「オセアニアですね」
「その地域を統一するか、オーストラリはこの世界でもオセアニア第一や」
それだけの国力を備えているというのだ。
「それどころか起きた世界よりもな」
「国力は遥かに高いです」
「人口は二億でな」
「これはもう圧倒しています」
他のオセアニアの諸地域をというのだ。
「ですから」
「その国力を背景にな」
「オセアニアの統一を進めましょう、そして東南アジアの方とも」
「どうするかやな」
「そうです、戦うにしても共存するにしても」
そのどちらでもというのだ。
「よく見てです」
「どうしていくかをな」
「考えていきましょう」
「それがええな」
シェリルは野菜が多く入ったシチューを飲みつつ応えた。
「今後は」
「そうかと。ただ他の地域の星の人達も」
「仲間やな」
「例え最初は争っても」
それでもとだ、ダーガーは赤ワインを飲みながら応えた。
「それでもです」
「仲間としてな」
「共にこの世界を救うのです」
そうした仲間達だというのだ。
「ですから」
「敵と考えんことやな」
「争うのはほんの一時で」
それでというのだ。
「その後は共に手を携え」
「この世界を救うな」
「そうした仲間になるのですから」
「敵と思わんことやな」
「そうかと。ここはオーストラリア人らしく」
ダーガーは笑って自分達の国籍の話もした。
「広くです」
「心を持つことやな」
「オーストラリア人は些細なことで心を奪われるか」
「それがないことが長所や」
「よく大雑把とも言われますが」
「心が広いことは事実や」
「ですから」
その広い心を持っているからこそというのだ。
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