八条学園騒動記
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第六百一話 朝ご飯はその三
「やってみるか、今晩」
「そうしてみるわね、けれど朝はね」
「飲まないな」
「酔うと推理に影響が出るでしょ」
「そうだ、酔うとまとこな思考が出来なくなる」
まさにとだ、テンボは指摘した。
「ネテロ=ウレッコは違うがな」
「ええ、ネルナ=ウレルナはね」
二人共ネロ=ウルフの名前は間違えていた。
「そうよね」
「あの人はいつもビールを飲んでいるからな」
「美食家でね」
それと共になのだ。
「一日六・八リットルね」
「それだけ飲んでもな」
「ちゃんと推理するから」
「あの人は別だ」
「そうよね」
「しかし俺達は天才でもな」
自分達はあくまでそう思っているのだ。
「ネル=ウドンじゃない」
「そう、ネルカ=ウコンじゃないのよ」
ネロ=ウルフの名前を何処までも間違える。
「あたし達は」
「だからな」
「お酒はね」
「朝からはな」
「そしてお昼もね」
「飲まないんだよ」
「そうそう、酔漢探偵じゃないから」
こう言うのだった。
「それでね」
「そうだ、節制もな」
「名探偵はするものよ」
「その通りだ」
テンボは言い切った。
「だからだ」
「ここはね」
「抑えるぞ」
飲みたい気持ちをというのだ。
「いいな」
「わかっているわ、ただね」
「どうした」
「いや、ネルカはね」
ネロ=ウルフはというのだ。
「ビール毎日それだけ飲んでるのよね」
「六・八リットルな」
「もうお水と一緒ね」
そこまで飲めばというのだ。
「というかお水でもね」
「夏でもないとな」
「まず飲まないわね」
「そこまではなな」
「大人の男の人でも」
連合のというのだ。
「平均一九〇の背でね」
「体格があってな」
「それで激しい運動して」
その夏にだ。
「お風呂かね」
「サウナだな」
「そこまでしないと」
「そこまで飲めないな」
「お水もね」
「そうだな」
このことは二人にもわかった。
「そしてそれがビールだとな」
「もう酔い潰れてるわね」
「朝から飲んでだ」
そのビールをだ。
「それでな」
「夜にはね」
「まずそうなっているな」
「しかも昔のビールだから」
ジャッキーは沢庵を食べつつ言った。
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