八条学園騒動記
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第六百一話 朝ご飯はその一
朝ご飯は
テンボは朝起きてすぐにこう言った。
「今日も絶好調だな」
「そうね」
ジャッキーも起きてすぐに応えた。
「起きてすぐにね」
「絶好調だ」
「やっぱり名探偵はこうなのよ」
「起きてすぐに絶好調だ」
「そして寝るまでね」
まさにその時までというのだ。
「絶好調なのよ」
「本当にそうだな」
「じゃあね」
「ああ、今日もな」
「しっかりと頑張りましょう」
「事件があれば飛んで行って」
そうしてというのだ。
「その事件を解決しましょう」
「是非な」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「いや、まずはよ」
ジャッキーはテンボに声のトーンを少し落として話した。
「朝ご飯食べましょう」
「それからか」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「一日をはじめましょう」
「腹が減ってるとな」
「何も出来ないわね」
「ああ」
テンボもその通りだと頷いた。
「腹が減ってるとな」
「だからね」
「まずはか」
「朝ご飯を食べて」
そうしてというのだ。
「一日をはじめましょう」
「そうだな、じゃあな」
「まずはね」
「何を食うかだな」
「丁度お握りがあるわよ」
ジャッキーは自分達の傍にある皿に幾つかお握りがあるのを見てテンボに話した。
「それ食べる?」
「お握りか、いいな」
テンボもそのお握りを見て頷いた。
「それじゃあな」
「今からね」
「お握り食うか」
「それにお味噌汁もあるから」
それが入った鍋も見付けた。
「あとお漬けものもね」
「それもか」
「あるから」
「そうか、そこまであったらな」
「完璧よね」
「日本の食事だな」
それだとだ、テンボは言った。
「それも朝のな」
「そうよね」
「お握りはな」
この食べものはというのだ。
「本当にな」
「いい食べものよね」
「手軽に食える」
「そうそう、手で持って」
そしてというのだ。
「軽く食べられるのよね」
「寿司もそうだがな」
「お寿司ってご馳走だから」
この時代でもそうした料理である。
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