夢幻水滸伝
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第百八十八話 西岸に着いてその二
「実にな、ただな」
「怠け者ということがですか」
「あきませんか」
「休憩したり遊んだり」
「そうしたことは」
「そうしてるんやなくて怠け者や」
四人の場合はというのだ。
「自分等は、しかしやることはやったのは事実や」
「そやからですね」
「楽しんでええですね」
「遊んでも」
「それも寝るまで」
「別にな、それとデザートやが」
シェリルはこちらの話もした。
「キーウィとそれを使ったスイーツが届いでるわ」
「ああ、ニュージーランドから」
「マーガレットさんのところからですね」
「届いてるんですね」
「そうですね」
「そや、それでな」
だからだというのだ。
「飲んで食べた後はな」
「はい、楽しませてもらいます」
「デザートの方も」
「そうさせてもらいます」
「食事の後は」
「それとここはオーストラリアやから」
それでとだ、シェリルはさらに話した。
「ベジマイトもあるで」
「ああ、それはいりません」
「ベジマイトだけは遠慮します」
「シーフードも頂きますけど」
「それでもそれだけは」
「そうか、怠けてるんで気を引き締める為にと思ったけどな」
それで薦めたがというのだ。
「残念や」
「いや、ベジマイトのことは聞いてますから」
「八条学園でも売ってますけど誰も買ってませんし」
「スウェーデンのあれと同じ位悪名高いですから」
「マーマイト以上にいりません」
四人でシェリルに答えた。
「マーマイトもいりませんけど」
「あれもかなりまずいらしいですが」
「正直ええです」
「いりません」
「そうか、ほなええわ。ただこれ以上怠けたら」
そうしたらとだ、シェリルは四人に告げた。
「ベジマイト食べさせるで」
「うわ、虐待です」
「それいじめですよ先輩」
「いじめはあきませんで」
「それは人として間違ってますで」
四人はシェリルに抗議した、だが抗議をしながらも手は動いていてマトンを焼いて食べてビールを飲んでいる。
「うち等これでもいじめはしません」
「むしろいじめ見たら止めてます」
「そんな人の道に外れたことはしたらあきません」
「いじめは犯罪ですよ」
「ベジマイト食べさせるのはそんなに悪いことか」
シェリルは抗議する四人にこう返した。
「オーストラリア人以外皆食べんけど」
「そら有名ですから」
「もうめっちゃまずいって」
「オーストラリアって羊と牛とシーフードが有名ですけど」
「自然の食材が豊っていいますけど」
それがというのだ。
「ベジマイトだけはです」
「ほんままずいっていいますから」
「食べたことないですけど」
「それだけはええです」
「それやったらやることはやることや」
仕事、それはというのだ。
「こっちは星のモン一人やしな」
「人材不足ですね」
「こっちの世界の人もいますけど」
「それでもですね」
「旗揚げしたばかりで」
「旗揚げして勢力を拡大させていって政も戦もとなると」
それならというのだ。
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