八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百四話 クリスマスケーキその二
「そうなるよ」
「そうね」
「それでこのお店はね」
「そうしたサービスをしてくれているから」
「いいわよね」
「普段の接客もいいしね」
このこともいい。
「尚更だよね」
「そうね、ケーキもね」
もう二人で食べはじめている、一人前だけれど大きさは結構なものだ、ケーキ屋さんのケーキの二倍の大きさはある。
「美味しいわね」
「そうだよね」
「ケーキがよくないと」
それこそだ。
「クリスマスって感じしないしね」
「やっぱりケーキって大事だよね」
「ケーキがよくないと」
「それだけでクリスマスが残念なものになるね」
「どうしてもね、けれど」
「このお店のケーキは美味しいから」
「いいわね、じゃあね」
香織さんはフォークでケーキを食べつつ僕に話した。
「ケーキも食べましょう」
「そうしようね」
「それとワインもね」
「飲もうね」
僕は香織さんに応えてそのワインを飲んだ、発泡性だけれどやっぱり赤ワインはケーキによく合うと思う。
「こうして」
「ええ、三本目もね」
「飲もうね、これだけの大きさのケーキだろ」
「全部飲めるわね」
「うん、全部飲んで」
そうしてだ。
「そしてね」
「残さない様にしないとね」
「是非ね、ワインもクリスマスには欠かせないから」
だからこそだ。
「最後までね」
「残さずね」
「飲まないとね、お酒を残すって」
「食べものもね」
「やっぱり抵抗があるよ」
このことはだ。
「どうしてもね」
「そうよね」
「だから残さないで」
そうしてだ。
「最後まで飲んで」
「食べて」
「お店出ようね」
「そうしましょうね、そういえば八条荘でも」
香織さんは僕達の今の下宿先の話もしてきた、とはいっても下宿しているのは香織さん達で僕は管理人として住んでいる。
「食べものはね」
「基本残さずだよ」
「飲みものもね」
「残したらね」
それだけでだ。
「勿体ないから」
「そうよね」
「だからね」
その為にだ。
「それはね」
「決まってるのね」
「禅宗のお寺でもそうだけど」
こちらではもう絶対のことらしい。
「出されたものはね」
「残さないっていうのはいいことね」
「本当に勿体ないから」
このことがある、とにかく。
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