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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百三話 嘘を吐かないものその十二

「それを何の検証もしないで記事にして」
「責任取っていないのね」
「それでその軍人さんの娘さん家庭崩壊したよ」
「そうなったの」
「お父さんが虐殺したってご主人に言われてね」 
 そんなトンデモ記事でだ。
「それでだよ」
「報道被害よね」
「けれどこの記事書いた記者居直ってるかの様な態度でね」
 そのうえでだ。
「今も週刊雑誌の編集委員してるよ」
「責任を取らないでなのね」
「そこであれこれ言ってるよ」
「偉そうなことをよね」
「うん、変に良識ぶったね」
「本当に餓鬼みたいね」
「人間じゃなくなっていてもね」
 例えそうでもだ。
「僕は驚かないよ」
「そんな人達にはサンタさん来ないわね」
「絶対に来ないよ」
 それが大人とか子供とか別にしてだ。
「こんな悪事をした人にはね」
「サンタさんは来ないわね」
「生きている間でも火車が来てもね」 
 悪人が死んだ時に地獄から迎えに来る妖怪だ、猫というか豹が立ったみたいな姿の妖怪だけれど平家物語では牛鬼と馬鬼が平安時代の車を曳いてやって来る。
「それでもね」
「不思議じゃないわね」
「戦後の日本はそうした人が凄く増えたよ」
 知識人の世界にだ。
「本当にね」
「そうなったわね」
「うん、本当にね」
 残念なことにだ。
「マルクス主義が出たらね」
「けれどマルクス主義とは別に」
「何かおかしいんだよね」 
 マルクス主義に幾ら問題があってもだ。
「それが卑しい人が急に出て来たなんてね」
「関係があるのか」
「ちょっとね、何かね」
 どうしてもだ。
「マルクス主義の方に寄ってる人が多くても」
「卑しい人が多くなったこととはよね」
「最近保守の人でもおかしな人が増えたみたいだけれどね」
「あれじゃないの?変に力を持って」
 香織さんは僕に言ってきた、もう二人共お肉は殆ど食べている。ワインも二本目を空けて三本目に入っている。
「それでね」
「そこにおかしな人が群がったのかな」
「お金なり権力に集まる人いるでしょ」
「どうしてもね」
 世の中にはだ。
「そして卑しい人程ね」
「集まるわね」
「だから今保守派が優勢だと」
 一番酷いのはタブロイド紙だ、保守の様だがその紙面はまるで北朝鮮の機関誌だ。
「卑しい人はね」
「保守に集まってるのね」
「そういうことかな、知識人が力を持って」
「マルクス主義が優勢で」
「それでマルクス主義の知識人に卑しい人が集まったのかな」
 権力そしてお金を求めてだ、あと名誉もか。
「そういうことかな」
「だって保守派にもでしょ」
「今はね」
「だとするとね」
「そうなるのかな、お金とか権力を求めてなら」
 後はカルトみたいに考えが偏っている人だろうか、こうした人になるともうそれこそお金とか権力は関係なくなる。 
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