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おぢばにおかえり

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第六十二話 二人乗りその十九

「本当に」
「そうだったのね」
「けれどその近鉄潰してくれたんで」
「オリックス嫌いなのね」
「巨人もです」
「巨人嫌いな人は多いからね」
 特に関西にはです。
「だから別にね」
「おかしくないですか」
「阿波野君の嫌い方は多分普通じゃないでしょうけれど」
 阿波野君のこれまでのお話を聞くとです。
「物凄い嫌ってるわね」
「超嫌いです」
「やっぱりそうよね」
「この世で一番嫌いで」
 それでというのです。
「負けるの見ることが大好きです」
「やっぱりそうなのね」
「オリックスが負けた翌日の朝の新聞見ても喜んでます」
「うらみ感じるわね」
 八つのほこりの一つをです。
「だからそういった癖性分が本当に問題ね」
「そうなんですね」
「阿波野君の癖性分がわかってきたわ」
 どうもかなりのものです、そのことを考えますとこれまで思っていた図々しいとかいい加減とかいうことは問題でない位です。
「全部じゃないけれど」
「こうした人間ということで」
「ゆっくりとでも確かになおしていってね」
 どうしてもと思い注意しました。
「そうした癖性分を」
「やっぱりそうしないとですよね」
「さっきからずっと言ってるけれど」
「僕は癖性分が強いですね」
「そうね、かく言う私もだけれど」
 私自身を見てもです。 
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