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夢幻水滸伝

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第百八十七話 敵対する者達その五

「手に入れてな」
「そうしてですね」
「そのうえでな」
「もう一人の星の方とですか」
「一緒にな」 
「この国を治められますか」
「そうしたいわ」
 シェリルはカッパードラゴンにも話した。
「是非な」
「そしてそれからは」
「ニュージーランドも知りたいし」
 この国のこともというのだ。
「そしてポリネシアとかミクロネシアとか」
「諸島もですか」
「調べてな」 
 この世界のそうした地域もというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「治めてそして」
「そのうえで」
「東南アジアもとしていって」
「世界をですね」
「手に入れるわ、勿論な」
 シェリルは上を見上げた、そこには幾つかの浮島が雲と共にあった。その浮島達を見てそうして言うのだった。
「浮島達もな」
「領土にされますか」
「そうするわ」
 カッパードラゴンに話した。
「これからはな」
「その為に私達をですね」
「使わせてもらうで」
「それでは」
「今度は領土拡大と政や」 
 シェリルはこう言って勢力拡大に入った、そうしてだった。
 瞬く間にオーストラリア中央部を掌握しそこから東に進みシドニーやメルボルンを手に入れていった。市町村単位で独立勢力となっていたが殆どの勢力がシェリルが星の者でありかつドラゴン達を従えていると聞いて無条件で彼女の統治を受け入れた。
 シェリルは瞬く間に豪州のかなりの部分を掌握し統治に入った、その話を聞いて。
 ダーウィンに出てそこで街の者達に星の者として迎えられ街の統治をはじめたばかりのダーガーはこう言った。
「その人なら私も知っている」
「そうなのですか」
「ダーガー様のお知り合いですか」
「そうした方ですか」
「同じ学園で同じ国の人だからな」
 ダーガーはダーウィンの者達に起きた世界でのことから話した。
「知っている」
「そうなのですね」
「ではお会いしたこともありますか?」
「その方と」
「何度か、言葉に感情の見られない人だな」
 シェリルのその口調についても話した。
「小柄で」
「何でもホビットだとか」
「種族はそうだとのことです」
「職業はドラゴンマスターで」
「ドラゴンマスターか。そういえばあの人はアボリジニーの血を引いておられるな」
 ダーガーはシェリルのこのことも思い出した。
「そうだったな」
「アボリジニーといいますと」
「ダーガー様の世界でのことですか」
「起きられた時の」
「私達が起きた世界では種族は人間だけだが」
 ダーガーはこのことも話した。
「この世界でもそうだが人種や民族は様々だ」
「それはこの世界でもですね」
「人間も肌の色が黄色かったり白かったり黒かったりしますし」
「リザードマンや鰐人も鱗の色が違ったりします」
「それと同じですね」
「そうだ、アボリジニーは我が国の先住民の人達で」
 そのアボリジニーの話もした。 
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