夢幻水滸伝
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第百八十六話 発展その七
「もうそれはな」
「とんでもない強さの軍隊になるな」
「ああ、しかしな」
「それだけの軍事費があるか」
「そや、太宰は軍事費に予算を過度に回さん」
「軍事費なんて微々たるもんやで」
財務大臣である羅がこのことを指摘した。
「こっちも内政に回すって考えやったが」
「太宰はより内政に回したな」
「軍事費は国家予算の七パーセント位や」
その位だというのだ。
「総生産でもな」
「十パーセント位やな」
「それ位やで」
「その予算ではとても」
「それがや」
中里が二人に話した。
「国力が発展してや」
「国家予算が増えてか」
「そのうえでやるつもりらしい」
「全ての地域が今のアメリカレベルの生産力になれば」
リーは中里のその言葉を受けて言った。
「十星連合の国力は何十倍にもなってる」
「それでその国力でな」
「それだけの装備を整えるつもりか」
「今すぐやなくてな」
「将来の話か」
「百億以上の人口で四千万以上の規模の軍隊を用意して」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「装備も揃えるか」
「巨大で装備のええ軍隊で戦う様にする」
「それが太宰の考えか」
「そう言ってるわ」
副宰相である彼はというのだ。
「戦は数と装備でってな」
「成程な」
「それうちにも言うてるわ」
綾乃も言ってきた。
「軍はこれからは」
「数と装備で」
「そしてシステムでな」
「補給とかやな」
「そういうのを整えて」
そうしてというのだ。
「戦っていくべきやって」
「如何にも太宰らしい考えやな」
リーは綾乃の話を聞いてこう述べた。
「そしてそれはな」
「正しいんやね」
「ああ、精兵は確かに大事やが」
それでもというのだ。
「数が少なくて装備が悪くてな」
「食べものがないとやね」
「戦えるもんやない」
「ほんまそやね」
「そやからな」
「そうしたものは整えていくべきやね」
「そして装備をそこまで上げたら」
鉄や皮のものから魔法即ち術がかかっているものにというのだ。
「相当にや」
「強うなるわ」
「レベルが低い兵でもそれなり以上に戦える」
装備の質がよければというのだ。
「そやからな」
「太宰君の言う通りにやね」
「すべきや、あいつは自分では戦は不得意って言うてて実際に」
リーは綾乃に話した。
「見てても采配も術を出す速さも使い方もな」
「今一つっていうんやね」
「不得意なのがわかる」
太宰が自分で言う通りにというのだ。
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