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夢幻水滸伝

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第百八十六話 発展その二

「そやったらな」
「産業革命のレベルからそこに至るのは短いんやね」
「今の僕等の発展状況やと遅くても二十年でな」
「どの地域も至るやろか」
「地下世界も」
 そちらもというのだ。
「そうなれるわ」
「二十年やね」
「そして後はそれを定着させて」
 そしてというのだ。
「安定させるんや」
「それがええね」
「そしてな」
「発展して」
「その力で統一を進める」
「そうなるね、枢軸との中立条約は二十五年やったね」
 綾乃は条約の期限の話をした。
「それを過ぎたら」
「開戦や、それまでに」
 シェリルも言ってきた。
「国を何処まで発展させるか」
「それが問題やね」
「そういうことや」
「シェリルちゃんの言う通りや」
 芥川はシェリルの言葉に頷きつつ綾乃に話した。
「今の僕等はな」
「この十星連合をどれだけ発展させるか」
「それが問題や」
「そういうことやね」
「それで人口もな」
「増えるね、やっぱり」
「今の九十五億からな」
 国を発展させればというのだ。
「そうなってくで」
「そやね、やっぱり」
「そして人口が増えたら」
「国力はもっと発展するし」
「増え過ぎたら問題にしても」
 人口問題があることは芥川もわかっている、それが食料や環境の問題に直結してしまうからである。
「程々に増えたらな」
「ええから」
「それでや」
 その為にというのだ。
「人口もな」
「増やしていくんやね」
「そういうことや、そして軍の規模もな」
 これもというのだ。
「大きくするで」
「そうするんやね」
「日本はずっと兵の数が少なかったな」
「他の勢力との戦で」
「勝ってきたけどな」
 芥川は仲間達を前にして今だから言えるという顔で述べた。
「それでもな」
「綱渡りやったね」
「ほんまにな」
「奇策に次ぐ奇策で」
「どれか一つでも外れたら」
 その奇策がというのだ。
「負けてたわ」
「そやね」
「そやからな」
 それでというのだ。
「兵が少なくて勝つのは難しい」
「それが現実やね」
「そや、それでや」
「十星連合の軍については」
「増やせるだけ増やすんや」
「そうするんやね」
「志願制でな、正直徴兵制やとな」
 芥川は難しい顔でこの制度について話した。 
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