八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百二話 エメラルドとルビーの街その四
「物凄く罪深いことしてきたから」
「今はテレビに出られていないの」
「そうだよ、けれど逃げ切ってもらったら駄目だと思うよ」
「生きているうちになの」
「地獄に行くことは間違いないにしても」
それでもだ。
「生きているうちにもね」
「報いは受けるべきなの」
「そう思うよ、というか不況煽ってるマスコミだけ儲かっていたら」
それこそだ。
「それだけでおかしいよ、野球だってね」
「こちらでもなのね」
「不況でどのチームも苦しかったのに」
親会社が大変でだ。
「巨人だけがお金あってね」
「補強していて」
「これだけでもおかしかったんだよ」
「あの時の巨人って」
「うん、もうオーナーの方針でね」
あまりにも酷くて北朝鮮の独裁者みたいに言われていた。
「どんどんお金出してね」
「補強していたのよね」
「何で巨人だけが出来るのか」
「そのことを考えたら」
「やっぱりおかしかったんだよ」
日本中が不況なのにだ。
「マスコミにだけお金あるって」
「じゃあマスコミ不況?」
香織さんはここでこの言葉を出した。
「あの時の日本の不況って」
「ああ、そうだと思うよ」
「実際になの」
「うん、だってマスコミが煽ってね」
それでだ。
「毎日不況って言ってる人が年五億だよ」
「一年で普通の人が一生遊んで暮らせるわね」
「それだけの額だよね」
「五億ってね」
「それだけ貰っていて巨人もだよ」
日本の害毒ともいえるこのチームもだ。
「どんどんお金出してね」
「補強していて」
「マスコミだけ出来たから」
「マスコミ不況なのね」
「マスコミが煽ってマスコミだけが儲かる」
「酷いわね」
「そんなの間違っていたから」
それでだ。
「それがなくなってきてね」
「よかったわね」
「そう思うよ、八条新聞は違ったけれどね」
そしてグループのテレビ局もだ。
「不況を煽ることはしなかったよ」
「どうしていたの?」
「ちゃんと分析して問題点を出して」
そうしてだ。
「解決案を考えて出していく」
「そうしていたの」
「そんな不況ばかり煽る様な」
そうしただ。
「悪質なことはね」
「しなかったのね」
「一切ね」
「良心的だったのね」
「うん、というか悪事重ねていたら」
そうするとだ。
「そのキャスターみたいね」
「ああ、人相が変わるのね」
「物凄く変わったから」
僕はこのことをまた言った。
「冗談抜きでね」
「そんなに変わったのね」
「最初はスマートな二枚目だったが」
そして態度も謙虚だった。
「傲慢そうなそしていやらしさのあるね」
「そんな顔になったのね」
「人間本当に生き方が顔に出るね」
そのキャスターの顔を見て実感した。
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