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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百二話 エメラルドとルビーの街その二

「しかも宣伝もしていていい品が多いから」
「食べものも美味しいし」
「どのお店もね、だからね」
 それでだ。
「努力しているから」
「繁盛しているのね」
「駅前にあるだけで人が来るっていうと」
 今ではだ。
「そうじゃないからね」
「昔は毎日出勤、通学してね」
「駅から降りてね」
 時間があれば行く時にでもだ。
「お店に寄ったけれどね」
「今電車使う人も減って」
「お店に寄る人も減ってね」
「商店街も苦しいのね」
「そうだよ、どの会社の沿線もね」 
 神戸どころか大阪市内ですらだという。
「大変みたいだよ」
「寂しいわね」
「商店街も風情があるからね」
 独特のそれがだ。
「あって欲しいよね」
「色々なお店が開いていて」
「繁盛していて欲しいよ」
「やっぱりそうよね」
「うん、シャッター街は嫌だよ」
 僕の偽らざる本音だ。
「本当にね」
「見ていて楽しい人はいないわよね」
「いるとしたら」
 そんな人はそれこそ変態クラスに変わった人だと思うけれど心当たりがあるのは世の仲の凄いところだ。
「さっき話したテレビのキャスターだよ」
「あの年五億の報酬があった」
「連日連夜不況不況言ってたね」
「その人なの」
「もう不況が大好きだから」
 自分だけ貰っていてだ。
「だからね」
「是非シャッター街に行くべきかしら」
「多分そこで不況のあかしだとか狂喜乱舞するよ」
「その時点で殴られそうね」
「お店の人だった人達にね」
「そうなるわね」
「そうなってもいいよ」
 これも僕の本音だ。
「不況とか株価を下がるのを喜ぶ人なんて」
「自分だけ年五億貰っていて」
「プロ野球選手でも滅多にいないよ」
 そこまで貰える人はだ。
「それこそね」
「そうよね」
「この人達はチームに貢献してファンの人達を喜ばせてくれるけれど」
「そのキャスターの人は」
「日本の不況を煽ってだよ」
 そうして多くの人を苦しめてだ。
「それだけの収入があるから」
「とんでもないお話ね、つくづく」
「そんな人だから」
 話せば話すだけとんでもない悪人に思えた、死んだら地獄に落ちるだろう。
「もうね」
「それこそなのね」
「そこで袋叩きになっても」
 シャッター街を見て不況だと笑ってだ。
「当然だよ」
「そんな人でないと喜ばないわね」
「この人ネットが普及したらあっという間に嫌われてね」
 その前から嫌っている人は嫌っていたのだろうか。
「その局のその時間帯今も報道番組してるけれど」
「どうなってるの?」
「問題ばかり起こしてるから」
 それで何度ネットで炎上しただろうか。 
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