夢幻水滸伝
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第百八十五話 内閣その五
「厚生大臣はです」
「誰なん?」
「ルイス君です」
その彼を見て綾乃に答えた。
「彼にです」
「やってもらうんやね」
「喜んで」
ルイスは微笑んで答えた。
「やらせてもらいます」
「それでは」
「連合の医療や衛生をですね」
「よりものにです」
「今日よりも明日、明日よりもですね」
「明後日と」
その様にというのだ。
「そうしていって下さい」
「その様に」
「はい、そして技術大臣ですが」
今度はこの大臣職だった。
「美蓮さんに」
「あたしですか」
「左様です、錬金術師で技術の造詣が深いので」
その為にというのだ。
「お願いします」
「それでは」
「そして科学大臣は」
太宰はさらに話した。
「ボーム君に」
「ワテクシですのね」
「はい、そして」
そのうえでというのだ。
「連合の科学を発展させて下さい」
「全土のそれをよね」
「そうです、あらゆる術をです」
科学だけでなくというのだ。
「取り入れて」
「独自の科学にしていいのね」
「そちらはお任せします」
「わかったわ、凄い科学にしてみせるわ」
ボームは太宰に楽し気な笑顔で答えた。
「ダンディなね」
「ダンディですね」
「ええ、女性でもダンディにね」
性別は関係なくというのだ。
「そうさせてもらうわ」
「宜しくお願いします」
「それではね」
「今度は教育大臣ですが」
太宰はこちらの話もした。
「文部関係もしてもらいます」
「つまり文部省やね」
「教育に重点を置きたいのでこの名前としました」
太宰はここでも綾乃に答えた。
「その様に」
「そうやねんね」
「はい、教育は生涯のものとです」
「するんやね」
「小学校いえ実質的には生まれた時からはじまり」
「そうしてやね」
「寿命まで、です」
まさにその時までというのだ。
「教育は続くものと思いますので」
「それでやね」
「生涯学習をです」
「していくんやね」
「左様です、本人が望むならですが」
「自由意志やね」
「民主主義を採用するなら」
それならばというのだ。
「やはりです」
「本人の考えは尊重せんとあかんのやね」
「そうなので、職業選択の自由も憲法で保障していますし」
このことも定めているからだというのだ。
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