八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百話 日本とクリスマスその十二
「四メガで限界だったよ」
「そんな時代だったのね」
「今じゃ百メガなんて過去どころかだよね」
「そうよね」
「けれどこの頃のゲームは」
「一メガもなのね」
「その半分いや三分の一もね」
それこそだ。
「なかったかもね」
「それはまた」
「だから今だとね」
「子供が作る様なものなのね」
「一画面でその画面も音楽もチャチで」
それでだ。
「敵も少なくてね」
「それでゲームの内容も単純ね」
「そうだよ、けれどそこにある情熱が凄くて」
「今やっても面白いのね」
「そうなんだ、ただね」
「ただ?」
「当時はこれでも驚く位だったんだよ」
一九八〇年代ではだ。
「ゲームセンターもファミコンも」
「最先端だったの」
「ゲームウォッチってあったけれど」
八条ソフトの人が僕に現物を見せてくれたことがある。
「白黒で狭い一画面の中で遊ぶ」
「そうしたのだったの」
「一つのゲームをね」
「そうしたゲームもあったの」
「それで遊んでいて」
そうしてだ。
「その時に出て来たから」
「最先端だったの」
「ファミコンもそうでね」
「こうしたゲームもなの」
「そうだったんだ」
「だからファミコンは人気があったのね」
「あっという間に日本を席巻してね」
そうしてだ。
「家庭用ゲーム機を定着させたんだよ」
「そういうことね」
「ゲームの攻略雑誌も一杯出たし」
「今もあるわね」
「一大産業になって」
そうしてだ。
「文化にもね」
「なったのね」
「そうだよ」
まさにだ。
「ファミコンはね」
「それで八条グループもなのね」
「うん、その前からアーケードに進出していたけれど」
それでもだ。
「ファミコンにもね」
「進出したのね」
「あの頃はもう次から次にソフトを出して」
そうしてだったらしい。
「一度に十作も製作して一ヶ月に何作も出す様な」
「そうした風だったの」
「みたいだよ」
「それは凄いわね」
「とにかくどんどん作って」
そうしてだ。
「売っていたそうだよ」
「ゲームを」
「ソフトをね、まあ中にはね」
僕は少し苦笑してだ、香織さんにこうも言った。
「駄作というか糞ゲーというか」
「そうしたゲームもあったのね」
「八条ソフトにもね」
「そうだったの」
「こうしたゲームはどうしても出るから」
ゲームを製作しているとだ。
「中には何でこんなゲームになったのかね」
「わからないゲームもあるのね」
「いいゲームを沢山出してるメーカーでもね」
それでもだ。
「そうしたゲームを出してるよ」
「そうなのね」
「それでそうしたゲームの本もね」
「出てるのね」
「変なゲーム特集っていうかね」
「そうした本もあるの」
「そこで読むと」
面白くないという評価のゲームでもだ。
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