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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百話 日本とクリスマスその四

「本当にね」
「必死で努力しているわね」
「そうだよ、あと駄目な奴は何をしても駄目とかね」 
 僕の嫌いな言葉だ、親父は子供の頃僕にこうした言葉を言う様には絶対になるなと言った。例え何があってもと。
「努力の否定だから」
「そうよね」
「こんなことを言ったら」 
 それこそだ。
「言った人こそね」
「駄目ね」
「努力を否定することは」
 それこそだ。
「あと他人の努力を認めない」
「そうした人も」
「自分こそね」
 結果が出ていないと言ってだ。
「何にもなれなくて結果もね」
「出せないわね」
「結果が全てなら」
 それこそだ。
「才能だけでやっていけばね」
「いいわね」
「けれど才能だけじゃ伸びないから」
 努力しないと幾ら得意な分野でもだ。
「駄目だよ」
「そうよね」
「やっぱり本当に才能のある人はね」
 天才と言われるまでの人はだ。
「物凄い努力してるよ」
「長嶋さんもよね」
「あの人も毎日汗だくになって素振りしていたみたいだよ」
「何か急に素振りしだしたりとか」
「遠征中に宿泊先の旅館の部屋の中でね」
 急に起きだしてということもあったらしい。
「あそれで一心不乱にね」
「素振りしたの」
「一緒の部屋に寝ている人がそのことに気付いて」
「あの人だと」
「うん、その人のこと意識していないから」
 この辺り長嶋さんだと思う、よくも悪くも尋常じゃない。
「起きたらね」
「そこにバットが、よね」
「頭にね」
「そうなるわね」
「そうした状況でも振ってたらしいから」
「努力はしていたよ」
 天才と言われた長嶋さんもだ。
「しっかりとね」
「そうだったのよね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「王さんはその倍は練習していたから」
 この人の場合はだ。
「いつも長嶋さんが素振りした数聞いて」
「それでなの」
「その倍を振っていたらしいからね」
「だからあそこまでの人になったのね」
「畳がボロボロになるまで素振りしたらしいし」
 あの一本足打法を身に着けるまでにだ。
「もうね」
「努力はあの人ね」
「努力する天才だったんだよ」
 ある忍者漫画で緑の服を着たキャラがそれだった、熱くて真面目で僕はかなり好きだったキャラだ。
「あの人は」
「野球の天才じゃなくて」
「努力する天才で」
「あそこまでなったのね」
「そうだよ、努力でね」
 まさにそれでだ。
「あそこまでなったんだ」
「王さんは」
「王さんを見ても人は努力しないとね」
「駄目よね」
「そして百貨店もね」
「努力してるのね」
「これから行くお店も」
 そちらもだ。 
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