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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百九十六話 クリスマス前日その六

「もっと知られる国にです」
「なりたいんだね」
「僕としては」
「三年生のモンゴメリー先輩はマイペースですが」
「ええと、どんな人だったかな」
「農業科の人で」
 そちらの学科でというのだ。
「物凄く大柄な人です」
「そんなに大きいんだ」
「普通に一九〇ありますよ」
「それは大きいね」
「その人はマイペースで」
「カナダが目だったりとかは」
「別にいいってです」
 その様にというのだ。
「言っておられます」
「それぞれってことだね」
「はい、ただカナダは一つでと」
「ありたいってだね」
「いつも言っておられます」
「ケベックはだね」
「ケベックの独立は」
 カナダの深刻な問題だ、ケベック州はフランス系の人が多くてイギリス系が多いカナダから独立しようという運動があるのだ。
「もう絶対にです」
「阻止したいんだ」
「そう言っておられます」
「そこ厄介だね」
「目立てないことと」
 そのことと、というのだ。
「ケベックのことはです」
「カナダの悩みだね」
「カナダよりカナダにいる未確認生物の方が有名です」
「カナダの未確認生物っていうと」
 僕はすぐに幾つか思い浮かんだ。
「サスカッチとかオゴポゴだね」
「あとチャンプもですね」
「五大湖のだね」
「あそこはアメリカにも面していますけれど」
 五大湖は丁度アメリカとの国境にあるのだ。
「チャンプもいますね」
「あと魚群探知機でもね」
「恐竜みたいなのが探知されたり」
「そういうこともあったね」
「あと謎の肢体が漂着したり」
「カナダってそうしたお話が多いね」
「それでカナダという国よりも」
 むしろというのだ。
「そっちの方がです」
「有名だね」
「はい」
 まさにというのだ。
「残念なことに」
「オゴポゴとかの方が」
「そうなんですよ、これが」
「まあネッシーでスコットランド知った人もいるしね」
 イギリスの北のこの地方、かつては国だったこの地域のこともだ。
「未確認生物もね」
「馬鹿に出来ないですね」
「いい宣伝にならないかな」
 僕が思うにだ。
「サスカッチにしても」
「なりますかね」
「だってネッシーなんて」
 このネス湖の未確認生物にしてもだ。
「いないって説もあるけれど」
「名前だけで、ですね」
「観光になっててね」
 ネス湖には今も観光客が来る、確かにネッシーで有名だけれど景色が奇麗な場所でもあるからだ。しかも古城まであって絵にもなる。
「スコットランドっていう地域もね」
「知られることになってるんですだね」
「若しネッシーがいなかったら」
 それこそだ。 
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