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夢幻水滸伝

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第百七十六話 スナックコーナーの前でその八

「部活は女子野球部です」
「野球やってるんやな」
「ポジションはセンターです」
「害やの要やな」
「目標は柳田さんです」
 ソフトバンクのこの選手だというのだ。
「あの人です」
「そこで阪神やないんやな」
「阪神やと新庄さんと言いたいですが」
「めっちゃ守備よかったしな」
 俊足強肩堅守であった。
「それでやな」
「そやけどあの人は打撃にムラがあって」
「それな」
「あの人よりもです」
「柳田さんか」
「私の理想は。若しくは西武とダイエーにおった秋山さんかカープの山本さんです」
 ミスター赤ヘルもというのだ。
「そうした人達です」
「強打で守備もええ外野手か」
「そうです」
「確かにそうした選手がおったら頼りになるな」
「そうですね」
「俊足も有り難いけどな」
 こうしたタイプの外野手もいいがというのだ。
「福本さんみたいな」
「福本豊さんですね」
「阪神で言うと赤星さんやな」
「盗塁も出来る人ですね」
「そうした人も有り難いが」
「柳田さんみたいな人もですね」
「いてくれたら有り難いわ」
「実際に」  
 元春も確かな顔で頷いて述べた。
「そやから私もです」
「目指してるな」
「そうです」
「理想は高く」 
 こう言ったのは欧だった、一七六位の背で眉が太く精悍な顔立ちをしている、黒髪は硬い髪の質で短い鬣の様だ。ライトブルーのトランクスタイプの水着である。
「そうあるべきですね」
「ほんまにそやな」
 中里は欧のその言葉に頷いた。
「絶対に」
「それでこそ人は高みを目指せる」
「最高を目指してこそな」
「ほんまに」
「それは実際やな」
「わしもその様にです」
「してるんやな」
「はい」
 こう中里に答えた。
「そうしてます」
「低いところにあったら」
 理想、それがというのだ。
「簡単に到達出来て」
「その分成長も出来んな」
「そうですさかい」
「理想は高くやな」
「道士やとそれこそ仙人位に」
「なる様にやな」
「そう思います」
 こう中里に話した。
「ほんまに」
「そういうことやな」
「学校の勉強でも」
 こちらでもというのだ。
「学園トップどころか全国模試で」
「中国でもそういうのあるんか」
「日本のとはちゃいますけど」
「試験はあるんやな」
「そこで、です」
「全国クラスかいな」
「それを魔座してこそ」
 まさにというのだ。 
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