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夢幻水滸伝

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第百七十六話 スナックコーナーの前でその七

「まさにな」
「そうしたチームですね」
「それでな」
 中里はさらに話した。
「長い間強くて人気もあったが」
「これまでお話下通りになって」
「今はあの有様や」
「そういうことですね」
「昨日は広島に三十三対零で負けたな」
 しかもノーヒットノーラン寸前であった。
「ああしたチームになったんや」
「このままいって欲しいですね」
「ほんまにな」
「というか巨人って北朝鮮そっくりですね」
 こう言ったのはリディアだ、ハワイ出身らしく日に焼けた感じの肌であるが顔立ちは日本人のものだ。大きな目で彫は薄い。鼻は低めで面長で波だった黒髪をロングにしている。一六二程の背でかなり大きな胸が目立つボディを白ビキニで覆っている。
「ほんまに」
「やっぱりそう思うな」
「オーナーの独裁でやりたい放題で」
「昔のオーナーほんまに言われてた」
「そうでしたか」
「ああ、将軍様とかな」
 球界を私物化していたことで悪名高い人物であった。
「言われてたんや」
「そうでしたか」
「今はお金もなくなって余計にやな」
「北朝鮮そっくりになってますね」
「昔以上にな」
「そうですね、お金のない悪の組織ですね」
 それが今の巨人だというのだ。
「まさに」
「北朝鮮と同じくな」
「そうですね、あとあたしのことですが」
 リディアは中里に自分のことも話した。
「商業科の二年E組で」
「クラスはそこか」
「美蓮ちゃんと同じクラスで」
 それでというのだ。
「仲良くしてます」
「そやねんな」
「部活はバンド、軽音楽部です」
 部活の話もした。
「そっちもしてます」
「楽しんでやな」
「はい」
 実際にというのだ。
「そうしてます」
「そやねんな」
「好物はハンバーガーそれも中にパイナップルを入れた」
「南国風やな」
「それが好きです」
 こう中里に話した、その話のすぐ後にだった。
 元春も言ってきた、黒髪をセミロングにしている面長で切れ長の睫毛の長い目に小さな紅の唇を持つ知的な感じの顔立ちだ。八四程の胸で背は一六三位だ。白い肌に黒とグレーの競泳水着が似合っている。
「ハンバーガーは中国でも広く食べられる様になってます」
「全土でか」
「今や」
「そやねんな」
「それで私もです」
「食べてるか」
「結構。チーズバーガーが好きです」
 こちらのハンバーガーがというのだ。
「あとコーラも」
「好きなんやな」
「かなり」
「その組み合わせは確かにええからな」
「よお食べます。あとコーラ飲みつつ刀削麺食べることも」
 こちらの組み合わせもというのだ。
「好きです」
「そやねんな」
「それでクラスは二年D組で」
 今度は学校のことを話した。 
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