八条学園騒動記
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第五百九十話 凶悪犯だった警官達その三
「アクションもね」
「凄いんだね」
「バイクに乗って銃を撃つ、しかもそのバイクがね」
「特別仕様だね」
「そう、銃だって」
こちらもというのだ。
「そうでね」
「面白いんだ」
「基本アクションでね」
「それを楽しむ作品だね」
「バイクと銃のね」
この二つのというのだ。
「そうした作品でね」
「面白いのね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「悪人を成敗する場面もね」
「ああ、悪い奴が裁かれるとね」
「気持ちいいよね」
ジョルジュはジミーに笑顔で話した。
「それって」
「勧善懲悪だとね」
「本当にいいよね」
「うん、僕もそのことはね」
「思うね」
「悪い奴は報いを受ける」
この展開こそがというのだ。
「気持ちいいよ、これが逆にね」
「悪い奴が最後まで高笑いだとね」
「よく捻くれた作者が普通にはしないとか言ってね」
「それやってね」
「叩かれるね」
「それってね」
ジョルジュは強い声で言った。
「結局駄目なんだよ」
「そうだね」
「悪い奴が最後まで笑ってるとかね」
「それって腹立つよね」
「成人漫画とかゲームでやっても」
それでもというのだ。
「腹立つだけでね」
「カタルシスがなくてね」
「もう全然面白くない」
「そうだね」
「それで普通の作品でやっても」
「本当に腹立つだけで」
ジミーは顔を顰めさせて話した。
「作者がドヤ顔になってもね」
「読者や視聴者は違うからね」
「世の中でもそうだしね」
「そうそう、悪人は確かにいるけれど」
そして悪事も存在している、世の中にはどうしても善悪が存在し悪事もあるのだ。そして善人もいれば悪人もいるのだ。
「報い受けるからね」
「因果応報でね」
「これこの世の摂理だよね」
「僕もそう思うよ」
ジミーはジョルジュの言葉に頷いた。
「極悪人は絶対にね」
「最後は報いを受けるね」
「創作なら余計にね」
「そうならないと気持ち悪いね」
「けれど捻くれた作者は」
王道展開は駄目だ、俺は他の凡愚とは違う特別な人間なのだと勘違いしていそうしている者もいるかも知れない。
「そこがわかっていなくて」
「それでだね」
「そうした展開にしてね」
「失敗するね」
「もっと変な作者だと」
「どうするのかな」
「いじめものでいじめ役がお気に入りとかね」
そうしたこともというのだ。
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